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新消防庁舎建設、23年度に基本・実施設計 串間市

 串間市は、新消防庁舎の移転整備に係る基本計画案をまとめ、ホームページで公開した。総合運動公園や市民病院、総合体育館等の隣接地に整備する庁舎の規模を約1600~2000㎡と設定。外構や設計・調査等を含む概算事業費を約14.5~17.4億円と試算する。計画では、2023年度に基本・実施設計、24~25年度に建設工事を行う。

 1983年に建設された現在の串間市消防本部・串間市消防署(大字南方122)は、築後39年が経過し、施設の老朽化や車両の大型化による狭隘化が進んでいる。また、現在の敷地は、想定し得る最大規模の降雨で河川が氾濫した場合の洪水浸水想定区域に指定されており、最大で3m浸水することが想定されている。

 こうした状況を踏まえ、市は21年11月に策定した事前防災まちづくり構想で、消防庁舎の移転整備をスマート防災拠点の推進に向けた重点方策に位置付けた。基本計画案では、移転整備に係る基本的な方針や新庁舎に必要となる機能・規模、施設整備の考え方、財源計画、事業スケジュールなどを具体的に定めた。

 整備基本方針には、現庁舎の課題や災害対応、社会情勢の変化等を踏まえ、①市民や職員の安全安心を守る消防活動の拠点となる庁舎②大規模災害発生時の災害活動拠点となる庁舎③消防職員・消防団員・市民の訓練活動拠点となる庁舎④スマート防災拠点の中核となる庁舎⑤環境にやさしく経済性に優れた庁舎―の5項目を掲げる。

 迅速で的確な消防・救助・救急活動が可能な庁舎、大規模災害時にも自立した活動の継続が可能で、緊急消防援助隊を円滑に受け入れる庁舎、実践的で効果的な訓練が実施できる施設を備え、防災関係機関との連携が可能な庁舎、災害時の救助活動拠点と食料供給拠点が一体となったスマート防災拠点の中核を担う庁舎を目指す。

 移転候補地は、総合運動公園や市民病院、総合体育館等に隣接し、県道今別府串間線と市道七ツ橋大平線及び市民病院に囲まれた敷地(約9500㎡)。緊急車両の出動や建物の室内環境、土地利用、災害時の受援機能、屋外施設の使いやすさ、近隣への騒音の影響、造成の必要性などを踏まえ、望ましい施設の配置計画を示した。

 消防庁舎棟に関しては、庁舎に求められる機能のほか、職員アンケートの結果等も踏まえ、必要規模を約1600~2000㎡(緊急車両用車庫・共用部等を含む)と設定。建物を平屋建とした場合の想定面積を約1600~2000㎡、2階建とした場合の想定面積を約2350㎡(1階約1400㎡、2階約950㎡)とする。

 敷地内にはこのほか、訓練施設としての訓練棟(2棟程度・約630㎡)及び訓練場(約3400㎡)、緊急車両以外が使用する屋外駐車場のほか、EV充電設備や防災備蓄倉庫、屋外倉庫、空気ボンベ充填庫、駐輪場、廃棄物置き場などの付帯設備も備える。

 施設の整備に際しては、耐久性・耐食性・耐汚染性に優れた材料の採用を検討し、維持管理が容易な施設計画とする。通信・指令関連室は、将来的なシステム更新時に停止することなく更新ができるよう、予備サーバールーム室等を設ける。また、日照条件や風向等の自然環境を活かし、省エネルギーに配慮した施設計画を検討する。

 新消防庁舎の規模を約1600~2000㎡とした場合の建築工事や外構工事、設計費、調査費等に係る概算事業費は、約14.5~17.4億円と試算。建築工事は約9.8~12.4億円、外構工事は約1.4~1.5億円、設計・調査費等は約1.9~2.0億円を見込む。財源に関しては、国の緊急防災・減災事業債等を活用する。

 事業方式に関しては、設計・施工を分離発注する従来型手法を採用する方針。現時点の事業スケジュールによると、23年度に移転候補地の用地買収や新施設の基本・実施設計、造成工事に係る基本・実施設計を行う。24年度に行う造成工事完了後に新施設の建設工事に着手し、25年度の完成、26年度の供用開始を目指す。

基本計画案は、市のホームページ等で公開し、市内居住者等を対象に3月19日まで意見を受け付ける。

基本計画案の概要版