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宮大生がICT活用工事を見学 土木の魅力体験ツアー

      

▲写真は見学会の模様

 宮崎県と公益財団法人宮崎県建設技術推進機構は12月15日、宮崎大学の学生を対象とした「土木の魅力体験ツアー」を開催した。工学部工学科土木環境工学プログラムの2~3年生約65人が、県内で施工中の道路や建築工事の現場を訪ね、インフラ整備の重要性や建設産業の役割のほか、ICT活用工事に関する知識の習得を図った。

 土木の魅力体験ツアーは、地域に欠かすことのできない建設産業の魅力を伝えるため、担い手の卵である大学生を対象として開催しているもの。今年のツアー2コースで行われ、国道10号都城道路や新宮崎県陸上競技場建設工事(いずれも都城市)、国道447号真幸工区・真幸トンネル工事(えびの市)の現場を見学した。

 大淀開発株式会社が施工する都城道路の現場では、国土交通省九州地方整備局宮崎河川国道事務所の宮﨑裕三郎工務第一係長が、工事の概要や進捗状況を説明。多くの現場でICT施工が用いられ、生産性向上や省力化・省人化に寄与していることを解説した。ICT施工に特化したバックホウやローラー、ブルドーザーの試乗も体験した。

 また、陸上競技場建設工事の現場では、宮崎県県土整備部営繕課の担当者が工事の概要や整備スケジュールのほか、工区ごとに施工者が異なることを説明。競技場の特徴として、選手目線で設置した観客席で、大会の臨場感を存分に体感できることを挙げた。

 このほか、3DCAD・モデルを使用し、各施工者とイメージを共有していることや、将来的なICT施工の課題として、数センチ・数ミリ単位での精度管理が求められることを説明し、施工状況を見学した。

 参加した学生は、「多くの人員が配置されているイメージだったが、実際は少数精鋭で行われており、ICT施工が省力化に繋がっていることが分かった。担い手不足の解決策の一つとして期待したい」と話した。