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ゼロ災達成と健康管理に注力 宮崎県建築協会が安全大会

      

▲写真は大会の模様

 一般社団法人宮崎県建築協会(松本純明会長)は10月3日、宮崎市内で2023年度の「労働安全衛生推進大会」を開催した。大会には、県内各地から会員企業の代表や技術者らが参加。安全表彰や安全講話を通じて、参加者は更なる安全意識の高揚を図るとともに、安全第一の職場環境づくりに全力で取り組むことを固く誓った。

 開会挨拶で松本会長は、10月1日~7日を本週間とする全国労働衛生週間のスローガンを紹介。ゼロ災害の達成とこれを支える従業員の健康管理が建設業の最重要課題であることを踏まえ、今大会で行われる安全講話や時間外労働の上限規制をテーマとした研修の内容を「今後の安全衛生管理や働き方改革に役立てて」と呼び掛けた。

 安全表彰では、事業所表彰を受賞した井上建設株式会社と株式会社剣工務店の2社、個人賞を受賞した▽留野重浩氏(株式会社志多組)▽川野成美氏(株式会社森工務店)▽水戸剛氏(吉原建設株式会社)▽蟻塚淳氏(神崎建設工業株式会社)▽下り藤浩司氏(株式会社坂下組)ーの5人に対して、松本会長が表彰状と記念品を贈った。

 来賓挨拶で宮崎労働局労働基準部健康安全課の松澤良課長は、建設業では依然として、墜落・転落災害や重機災害といった重篤度の高い労働災害が繰り返されている状況にあると指摘。こうした中で、ICTの積極的な活用など、建設業の将来を見据えた取り組みの実践を求めるとともに、危険感受性を更に高めてもらうよう呼び掛けた。

 続けて行われた安全講話で松澤課長は、県内の建設業に於ける死傷災害や事故の型別の災害発生状況、死亡災害の事例と再発防止対策について説明。足場からの墜落防止措置の強化に伴う法改正の概要や、危険有害な作業を行う事業者や一人親方等に対する保護措置の義務化、建設機械に安全装置を取り付ける際の補助金について解説した。

 大会ではこのほか、宮崎労働局労働基準部監督課の清水貴宏氏と宮崎県働き方改革推進支援センターの園田実穂氏(社会保険労務士)が、建設業における時間外労働の上限規制について説明。災害復旧・復興事業を含めた時間外労働の考え方や具体的な上限規制の適用、建設業等を対象とした働き方改革推進助成金の概要等を紹介した。