宮崎県県土整備部営繕課は、10月2日に更新した2023年度の発注見通しで、高等特別支援学校整備事業に係る設計業務3件を追加した。追加したのは、みやざき中央支援学校(宮崎市島之内)の敷地内に整備する校舎や寄宿舎、仮設校舎の整備に係る基本・実施設計。いずれの業務も、第3四半期に指名競争入札で発注する。
県内初となる高等特別支援学校を県央・県北・県西・県南の各地区にそれぞれ設置し、知的障がいの程度に応じた職業教育の充実を図る。全国平均(21年度=30.7%)を下回る特別支援学校の就職率を、28年度までに45.0%(前同24.3%)に引き上げるとともに、地域就労の促進及び共生社会の実現を目指す。
事業の実施により、▽知的障がいのある生徒の中学校卒業後の学びの場の充実▽知的障がい特別支援学校の教室不足の解消▽知的障がい特別支援学校における児童生徒の実態に応じた学びの充実▽特別支援学校の就職率の向上▽寄宿舎生の安全・安心な生活の保障―といった効果を期待する。
県央地区に関しては、みやざき中央支援学校(宮崎市島之内)の敷地内に、1学年3学級を想定した編成に対応できる校舎を新設。高等特別支援学校の新設に伴い、みやざき中央支援学校と近隣の明星視覚支援学校の寄宿舎も整備する。
2日に更新した発注見通しには、「みやざき高等特別支援学校建設工事他基本・実施設計業務委託」を追加。3600㎡程度の本校新築等工事に係る基本・実施設計を委託する。業種は建築設計で、委託期間は約14カ月を予定する。
同じく「明星視覚支援学校寄宿舎建設工事他基本・実施設計業務委託」(委託期間=約10カ月)では、みやざき中央・明星視覚支援学校の寄宿舎(3000㎡程度)新築等工事に係る基本・実施設計を行う。
また、「みやざき中央支援学校仮設校舎建設工事他実施設計業務委託」(委託期間=約4カ月)では、600㎡程度の仮設校舎建設等工事に係る実施設計を行う。
発注見通しではこのほか、▽みやざき高等特別支援学校(仮)本校新築他工事地盤調査1工区▽同2工区▽みやざき中央・明星視覚支援学校寄宿舎新築他工事地盤調査1工区▽同2工区―の4件を、それぞれ指名競争入札で、第3四半期に発注するとしている。
残る県北・県西・県南地区に関しては、1学年1~2学級編成を想定し、延岡商業高等学校(延岡市桜ケ丘)、都城商業高等学校(都城市上東町)、日南高等学校(日南市星倉)の空き教室をそれぞれ改装して設置。各地区の支援学校の分校と位置付ける方針。
事業期間は、23年度~26年度の4箇年を予定。現時点の事業スケジュールによると、23~24年度に新校舎等の基本設計・実施設計等、25~26年度に新校舎等の建設工事等を行う予定でいる。