▲写真は訓練の模様
宮崎市は1月29日、大淀川河川敷の市民緑地広場で2022年度の「総合防災訓練」を行った。行政や防災関係機関が一堂に集う3年に1度の大規模訓練。自衛隊や警察、消防などのほか、宮崎市と防災協定を締結している建設関連団体など34の機関から約400人が参加し、災害発生時に於ける初動対応や連携体制を確認した。
今年の訓練では、南海トラフを震源とするマグニチュード9・0、最大震度7の地震が発生し、本県沿岸部に大津波警報が発令された事態を想定。訓練開始と同時に、会場内では参加者が低くかがんで頭を守るシェイクアウト行動を行うとともに、市の防災メールやSNS等を通じて、訓練開始を広報した。
会場では、警察や消防が被災状況の情報収集訓練や現地合同調整所訓練を行うとともに、埋没車両からの救助訓練や火災対応訓練を実施。自衛隊は損壊家屋・車両からの救助訓練を行った。日本赤十字社宮崎県支部等は、傷病者へのトリアージ訓練を行い、宮崎市消防局のレスキュー隊は座屈ビルからの救助訓練に取り組んだ。
国土交通省宮崎河川事務所は、津波への対応として水門を操作。宮崎地区建設業協会は、ユニック車を用いて道路上の倒木を除去する道路啓開訓練に取り組み、宮崎県解体工事業協同組合は、倒壊した電柱を除去して、自衛隊の救助訓練を支援した。宮崎地区生コンクリート事業協同組合は、コンクリートミキサー車で消火用水を提供した。
このほか、一般社団法人宮崎県トラック協会による支援物資輸送訓練、宮崎ガス株式会社による応急ガス復旧訓練、九州電力送配電株式会社と株式会社九電送配サービスによる応急送電復旧訓練、宮崎市上下水道局と地域住民による応急給水訓練、西日本電信電話株式会社宮崎支店による特設公衆電話設置訓練なども行われた。
会場の隣接地に設けられた特設ブースでは、一般社団法人宮崎県電業協会宮崎支部が発電機を設置して、各ブースに電源を供給するとともに、自然災害に備えるための住設機器等を紹介。各ブースでは、防災啓発グッズの配布や炊き出しの試食なども行われた。