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功労者を表彰、改正法など学ぶ 消防用設備等セミナー

      

▲写真は挨拶する坂元理事長、セミナーの模様、表彰受賞者ら

 一般財団法人宮崎県消防設備協会(坂元耕三理事長)と一般財団法人日本消防設備安全センターは、1月20日に宮崎市内で2022年度の「消防用設備等セミナー」を開催した。消防用設備等の関係者や消防署の職員、防火対象物の関係者ら約70人が参加し、最近の消防法令等の改正概要や消防用設備等の具体事例などを学んだ。

 消防法では、防火対象物の用途や規模、構造、収容人員に応じて、所要の消防用設備等を設置・維持管理することを求めているが、整備の段階で不備や欠陥があった場合、本来の機能を発揮できなくなるおそれがある。適切な消防用設備等の設置と維持管理に対する理解を深め、建物の安全・安心の推進に資することがセミナーの目的。

 式辞を述べた坂元理事長は、消防関係職員の普及啓発などにより、県内の消防用設備の点検報告率が高い水準で実施できたことを説明。協会として、関係機関と更なる連携を図りながら、火災予防に関する事業の推進や申請等のデジタル化、インボイス制度などの新たな課題に取り組んでいく考えを示した。

 消防設備関係功労者等表彰では、消防設備等の適正な設置や維持管理に尽力し、協会の発展に貢献した長友廣志氏(株式会社はまゆう電設)と有川英志氏(日研防災株式会社)、特別表彰を受賞した小山田敏氏に、坂元理事長から表彰状と記念品が贈られた。

 来賓挨拶で宮崎県消防保安課の寺田健一課長は、県内の出火件数が減少傾向にあることや住宅用火災報知器の設置率が全国平均を上回っていることを説明し、一層の普及・啓発や維持管理に努める考えを示した。宮崎県消防長会の有水勇一郎会長は、消火用設備の適正な維持管理に取り組み、安全対策の充実や強化に努めることに意欲を示した。

 セミナーでは、日本消防設備安全センター違反是正支援センターの黒田哲司調査役が、「最近の消防法令等の改正及び消防用設備等の点検、点検報告時の留意事項」をテーマに講演。消防用設備等の点検制度の概要や報告時の留意点のほか、近年に改正された消防法令に関して、改正の経緯や見直し内容の要点などを説明した。

 また、「消防用設備等の奏功及び事故事例」をテーマに講演を行った同センターの宇津澤弥生次長は、火災の発生状況の推移や発生事例を紹介するとともに、消火用設備の使用時の留意点等を解説した。