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経営革新制度、宮防ら5社の計画承認 宮崎県

 新商品や新サービスの開発・提供等に取り組む中小企業を支援する中小企業等経営強化法に基づく経営革新制度で、宮崎県は2022年8月に▽株式会社丸祐運送▽株式会社西都すっぽん▽有限会社中村養魚場▽株式会社三ツ瀬木材▽株式会社宮防―の5社の計画を承認した。22年度の承認件数は累計で12件となった。

 経営革新計画は、新事業に取り組む中小企業者が自ら経営目標を設定し、経営の質の向上を図るために作成するもの。知事から承認を受けた計画は、政府系金融機関の低利融資や設備投資の減税、特許関係料金の減免などの支援措置を受けることができる。

 防水工事業の宮防(村社英秋代表取締役、宮崎市)は、新規事業として「みやざきブランドコオロギの育成・販売」を展開。食べた餌の成分によって味や香りだけでなく、体の成分も変化するコオロギの特性を活かし、通常のコオロギで謳われる高タンパク質に加え、特定の機能を持たせたご当地コオロギを開発・育成する。

 初期計画では、は虫類飼育者などのペット愛好家をターゲットに、県内産ちりめんを主成分としたオリジナル専用飼料を給餌させた「ちりめんコオロギ」を、は虫類用餌として開発・販売。将来的には、栄養価の高い県内産食材を餌として与えたコオロギを育成・粉末化したコオロギ小麦粉を開発し、県内の飲食店などに販売する。

 一般貨物自動車運送業の丸祐運送(河野和彦代表取締役、延岡市)は、県内初の特殊な大型プリンターを導入し、トラックの荷台にデザイン塗装を行う事業を展開する。株式会社三ツ瀬木材(松田英雄代表取締役、延岡市)は、流通加工の工程に於いて、木材の4面全てを一度に加工できる4面ランナーを導入し、生産効率を高める。

 このほか、西都すっぽん(野平幸一代表取締役、西都市)は、半導体製造装置などに使用する樹脂製品を自社で設計・加工するための生産体制を構築し、経営の多角化を図る。中村養魚場(中村英孝代表取締役、宮崎市高岡町)は、高岡町の2階建工場跡地に九州最大規模の室内サバイバルゲーム場を開設し、観光スポット化を目指す。

 制度の詳細は県のホームページで確認できる。相談窓口は各商工会議所・商工会、宮崎県中小企業団体中央会、宮崎県産業振興機構、中小企業診断士など。申請書の提出先は、宮崎県商工観光労働部商工政策課経営金融支援室(電話0985-26-7097)。