▲写真は表彰式の模様
宮崎労働局(田中大介局長)は7月1日、宮崎市内で2022年度の「安全衛生に係る宮崎労働局長表彰式」を開催した。新型コロナウイルス感染防止対策として、規模を縮小して開催した式典には、表彰を受賞した5つの事業場と個人3人が出席。長年にわたる安全衛生の努力と功績を称え、田中局長が受賞者に表彰状を手渡した。
今年度の局長表彰は、安全衛生水準が良好で、改善の取り組みが他の模範と認められる事業場や企業を表彰する奨励賞を、▽青木あすなろ建設株式会社・松本建設株式会社共同企業体九電杉安作業所▽株式会社科学飼料研究所日向工場▽富士チタン工業株式会社延岡工場▽益山商工株式会社▽永島林業株式会社―の5者が受賞。
このうち青木あすなろ建設・松本建設JVの作業所では、発電所という現場の特性を踏まえ、入場者の入退出管理を厳重に行い、労働災害の予防を図っている。名札で入退出を管理するとともに、作業員のヘルメットに送受信器を取り付け、万が一発電所内に取り残されたとしても客観的に判明するよう、二重の管理を行っている。
このほか、現場で使用する塗料等の化学物質について、成分や有害性が詳細に記載されたデータシートを備え付け、健康障害防止の管理に活用するなど、労働災害防止の取り組みが良好であることが高く評価された。
一方、安全衛生水準の向上に貢献した個人を表彰する功績賞は、一般社団法人宮崎県トラック協会飼料・畜産部会長の福田博氏が受賞。同じく安全衛生推進賞を、建設業労働災害防止協会宮崎県支部串間市分会事務局長の瀬口俊郎氏と、林業・木材製造業労働災害防止協会宮崎県支部安全衛生指導員の小坂昌臣氏が受賞した。
瀬口氏は、安全衛生大会や現場パトロール、安全祈願祭といった安全衛生行事の企画・立案を通じて、長年にわたり地域建設業の安全衛生水準の向上発展に貢献している。本紙の取材に瀬口氏は、「現場の安全衛生管理はもとより、従事者の健康管理にも十分留意して、これらも安全衛生水準の向上に貢献していきたい」と話した。
式典で挨拶に立った田中局長は、「安全衛生活動は、日々の絶え間ない努力と地道な指導を長い時間かけて取り組むことにより、はじめてその成果が結果として現れる」として、受賞者のこれまでの取り組みや努力に敬意を表するとともに、「これからも地域や事業場等の模範になってもらいたい」と期待を込めた。