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週休2日工事試行、6月から受注者希望型で 延岡市

 延岡市は、建設業の働き方改革を推進するため、市が発注する建設工事の一部で「週休2日(促進)工事」を試行する。試行は受注者希望型で実施。5月20日付で▽「週休2日工事」試行実施要領▽営繕工事における週休2日促進工事試行実施要領―を策定した。試行実施要領は2022年6月1日から運用を開始する。

 試行の対象は、災害復旧工事や年間維持工事、緊急工事などを除く設計金額2500万円以上(営繕工事は4000万円以上)の建設工事の中から発注担当課が選定。一般競争入札の場合は入札公告及び現場説明書、指名競争入札の場合は指名通知書及び現場説明書、随意契約の場合は現場説明書に試行対象であることを記載する。

 営繕工事以外の建設工事で週休2日の取組を希望する受注者は、工事着手前に工事打合簿を用いて発注者と協議を行う。協議が整い、試行を実施する場合、受注者は施工計画書に週休2日を前提とした計画工程表を添付し、発注者に提出する。計画工程表には週休2日の対象期間及び現場閉所日を明記し、監督員の確認を受ける。

 週休2日工事の試行を実施し、実際に4週6休以上の達成が確認できた場合、最終変更契約で労務費・機械経費(賃料)・間接工事費の補正を行う。補正係数は、4週8休以上で1・04~1・06、4週7休以上4週8休未満で1・03~1・04、4週6休以上4週7休未満で1・01~1・03とする。

 一方、営繕工事に関しては、最終的に4週8休以上の現場閉所(現場休息)による週休2日の取得を目指しつつも、週休2日の取得に取り組む企業を拡大するため、各企業の施工体制等の実情を踏まえ、4週6休以上の現場閉所(現場休息)について、状況に応じた労務費(複合単価、市場単価及び物価資料掲載価格)の補正を行う。

 補正係数は、4週8休以上(現場閉所率28・5%[8日/28日]以上)で1・05、4週7休以上4週8休未満(現場閉所率25%[7日/28日]以上28・5%未満)で1・03、4週6休以上4週7休未満(現場閉所率21・4%[6日/28日]以上25%未満)で1・01とする。4週6休未満の場合は、契約変更の対象外とする。

 受注者が現場閉所日と定めた日に、発注者が災害等に伴う緊急作業を要請した場合などは、現場閉所日として取り扱う。発注者は、受注者が週休2日工事を実施した場合、延岡市工事成績評定要領における評価項目「休日の確保を行っている」で適切に評価するとともに、工事成績評定通知時に週休2日実施証明書を発行する。

 試行実施要領や工事打合簿等の記載例は延岡市のホームページで確認できる。