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神話モニュメント、ケースや人形をリニューアル 冨高工業

      

▲写真はモニュメント、作業の模様

 高千穂町の冨高工業株式会社(小野正道代表取締役)は、日向神話を後世に伝えるため、地元の地域おこしグループ・稲千穂会が設置した「神話モニュメント」をリニューアルした。くすんで見えづらくなったアクリルケースや解説文の交換、紙粘土人形の修理を行い、綺麗になったモニュメントが訪れた人達を出迎えている。

 稲千穂会は、土木・建築・測量に携わる有志一同のグループ。全員が1956~57年生まれで、元々は同年代・同業者の飲み仲間だった。「天孫降臨の地である故郷に誇りを持ってもらいたい」という小野氏の発案をきっかけに、地域おこしグループとしての活動を開始し、2002年に神話モニュメントの作成に着手した。

 高千穂町三田井のメーンストリートに設置したモニュメントは、「猿田彦」「鬼八退治」「天岩戸びらき」「高天原」「くにうみ」などの神話等を題材に、それらを象徴する場面を20㎝程度の紙粘土人形で表現。これを高さ約1mの支柱上のアクリルケースに納め、英訳付の解説文や夜間用の照明設備も併設している。

 高千穂神社の宮司や地元学校の美術部、商店・企業、地域住民などの協力を得て、2003年に最初の10台を設置。その後も、コンテストを開いて作品を募集するなどしてモニュメントの入れ替えや増設を行い、現在は26台が設置されている。今回は町の補助事業を活用し、経年劣化していた17台をリニューアルした。

 神話モニュメントの維持管理を手掛ける小野社長は、「地元の子ども達に日向神話について知ってもらい、どこにいても故郷を誇りに思う気持ちを忘れないでもらいたい」と想いを述べるとともに、町を訪れる観光客等を念頭に「モニュメントを見ながら町内を回遊することで、地域の活性化にも繋がれば」と期待を込める。