宮崎県は2022年度当初予算の公共事業実施地区及び事業費(4月時点)を明らかにした。公共三部の事業費総額は635億9690万円で、前年比24億1921万円の増額となった。これに、国の21年度補正予算で措置された公共事業費(150億7269万円)を加えた総額は786億6959万円で、前年比116億3563万円の減額となっている。
県の22年度当初予算の一般会計予算額は6414億7700万円で、このうち普通建設事業費と災害復旧事業費で構成する投資的経費は1162億2524万円。国民スポーツ大会に向けた県有施設整備や防災・減災、国土強靱化対策と一体的に実施する県単公共事業の増額に伴い、前年比で約80億円(7.4%)の増額となった。
県が公表した22年度当初予算に於ける公共事業実施地区の部局別事業費は、県土整備部が489億0249万円(前年比17億3704万円増)、農政水産部が102億1605万円(同9億8790万円増)、環境森林部が44億7834万円(同3億0574万円減)で、環境森林部のみマイナス。全体では24億1921万円の増額となった。
一方で、防災・減災、国土強靱化対策等を盛り込んだ21年度補正予算の公共事業実施地区には、公共三部の国庫補助事業等に150億7269万円を計上。22年度当初予算分との合計額は、県土整備部が597億5629万円、農政水産部が128億7506万円、環境森林部が60億3823万円で、総額は786億6959万円となる。
県土整備部の道路関連事業では、国道448号石波工区(串間市)に6億9127万円、国道447号真幸バイパス(えびの市)に26億6125万円、東郷西都線松尾工区(木城町)に2億1736万円、竹田五ヶ瀬線波帰之瀬工区(五ヶ瀬町)に4億6252万円、諸塚高千穂線赤仁田工区(高千穂町)に4億1904万円を充てる。
道路メンテナンス事業では、高城山田線王子橋工区改良(都城市)に4億8593万円、北方北郷線川水流橋工区改良(延岡市)に6億2633万円、国道269号青井岳大橋補修(宮崎市)に1億6720万円、国道222号狐谷橋補修(都城市)に4億2845万円、国道218号干支大橋補修(延岡市)に5億2271万円を充てる。
河川関連では、大規模特定河川事業として、広渡川(日南市郷之原)に1億5900万円、横市川(都城市横市町)に4億7200万円、山田川(都城市山田)に2億7900万円を配分。また、松尾ダム(木城町中之又)のメンテナンスに3億1749万円、鹿野遊谷川(椎葉村下福良)の特定緊急砂防事業費補助に2億7170万円を計上する。
港湾関連では、宮崎港(宮崎市)の岸壁改良に1億3545万円、同じく航路浚渫に1億5750万円、油津港(日南市)の西沖防波堤に2億1000万円、外浦港海岸(日南市)の津波対策に1億5750万円、細島港(日向市)の16号岸壁に1億5423万円、延岡新港(延岡市)の砂防堤に1億2600万円を充てる。
営繕工事では、総合運動公園(宮崎市)の武道館空調設備等改修に1億6720万円、県営住吉北団地(宮崎市)の外壁・屋根防水改修に1億5000万円、市道拡幅に伴う県立都城西高校(都城市)の改修に2億4854万円、県立高鍋高校(高鍋町)の空調設備改修に1億2572万円、県営古城ヶ鼻団地(日向市)の4号棟建設に6300万円を充てる。
農政水産部は、正蓮寺(宮崎市)の湛水防除事業に2億0700万円、野尻原1期(小林市)の経営体育成基盤整備事業に2億円、大河平2期(えびの市)の畑地帯総合整備事業に2億4000万円、大和(新富町)の経営体育成基盤整備事業に2億0800万円、岩井川(日之影町)の中山間地域総合整備事業に2億2000万円を計上。
このほか、日向灘海域の水産環境整備事業(浮魚礁)に2億6300万円、北浦漁港改修(延岡市)に1億8000万円、目井津漁港地震・津波対策(日南市)に2億2000万円、宮之浦漁港地震・津波対策(串間市)に1億5000万円を充てる。
環境森林部は、西米良村竹元谷地区の地すべり防止工に2億円、山のみち地域づくり交付金を活用した小川・棚倉峠線開設(西米良村)に1億円、地方創生道整備推進交付金を活用した黒岳線開設(椎葉村・諸塚村)に1億2000万円、同じく高千穂・日之影線開設(高千穂町及び日之影町)に2億8000万円を充てる。