宮崎市の清山知憲市長は、3月18日に行われた宮崎市議会の全員協議会で、JR宮崎駅東口で計画していたアリーナ構想の中止を正式決定したと発表した。会議後の会見で清山市長は、「現実味を帯びていないことから、アリーナ構想はすぐに中止して、市としてしっかりと他の事業にエネルギーを傾けていきべき」と理由を説明した。
市が2019年3月に策定したアリーナ基本構想は、格的な人口減少社会の到来を迎える中、市内外から人を呼び込み、持続可能な地域の経済循環を構築する集客エンジンとして、多機能複合型アリーナを建設するもの。スポーツイベントやライブ・エンタテインメントなどでの使用を想定し、収容人数を5000人規模と想定していた。
市は、民設民営による整備・運営を目指し、他県で実績を持つゼビオHDと構想に関する協議を進めてきたが、コロナ禍の影響で協議を中断。20年12月に行われた会見で、当時の戸敷正市長は、計画の見直しを示唆した上で「感染症が収束し、アフターコロナに対応できるビジネスモデルを読めるまでの時間が必要」などとしていた。
一方、今年1月に行われた市長選挙戦で、清山市長はアリーナ構想の中止を公約に掲げていた。