▲写真は挨拶する河野会長、講演する安藤氏、研修会の模様
一般社団法人宮崎県法面保護協会(河野裕介会長)は12月9日、宮崎市内で2022年度の「労働安全研修会」を開催した。新型コロナウイルス感染防止対策を講じた上で、研修会には会員企業の代表や技術者ら多数が参加。建設業に於ける労働災害の現状や事故事例を踏まえた災害防止対策などを熱心に学んだ。
協会主催の労働安全研修会は、法面及び斜面工事等に従事する会員企業の技術者を対象に、それぞれの現場の安全管理に役立ててもらおうと、毎年開催しているもの。調査・設計から施工までを安全かつ円滑に行うために必要な知識や技術の習得、施工の信頼性向上、品質及び安全の確保を図ることを目的としている。
主催者挨拶で河野会長は、建設産業を取り巻く環境に於いて、労働災害の撲滅や技術の継承、人材確保、労働環境などの課題が山積していると指摘。頻発する自然災害により、法面作業従事者の需要が更に高まっていることを強調し、「研修会を通じて、より一層、安全対策に関する理解と知識を深めてもらえれば」と呼び掛けた。
研修では、宮崎労働局労働基準部健康安全課の安藤翔太氏が「労働災害の現状と防止対策」をテーマに講演。県内に於ける労働災害の発生状況や事故の型別発生割合を説明した上で、過去に発生した墜落・転落災害や重機災害などの事例を示し、発生原因と再発防止対策について解説したほか、送検事例なども紹介した。
その後、12月6日に行った安全パトロールの結果を報告するとともに、作業員教育用の公開教材などを紹介した。研修会ではこのほか、日本赤十字社宮崎県支部の栗山豊氏が「現場での一次救命処置」をテーマに、心肺蘇生法とAEDについて講演した。