延岡市は、城山公園Park-PFI事業の設置等予定者に株式会社中野産業(宮崎市)を特定した。設置等予定者を特定する公募には、同社のみが応募。コメダ珈琲のフランチャイズ加盟店として、同社がカフェを運営する提案を行った。一方で、特定公園施設整備費(四阿・駐輪場・駐車場)として、市が792万円を負担する。
事業では、城山公園を「市民が集まる公園」「観光客を呼び寄せる公園」として魅力的な公園にするため、古民家風の木造カフェ(店舗面積約200m2程度)を整備・運営するとともに、特定公園施設と位置付ける休養施設(四阿等)や駐輪場・駐車場を整備する。特定公園施設に関しては1300万円を上限に市が整備費を負担する。
カフェは古民家風の木造平屋とし、市産材をはじめ、旧後藤邸の材料を最大限使用してもらう。施設内には、市の観光案内パンフレットや民俗資料等を常設展示するスペースや、事業区域南側に位置する北櫓の石垣及び隣接する北城山街区公園が見渡せる座席を設ける。フリーWi-Fiが利用できる環境も整えてもらう。
設置等予定者の選定委員会は、提案者の主たる事業が建設業であり、景気動向に大きく左右される可能性が高いため、会計年度毎に会社の財務状況を報告することや、周辺地区の史実を考慮しながら、歴史・文化ゾーンにふさわしい和風的な建築物となるよう再検討すること、関連法令を遵守することなどの条件を付託した。
Park-PFIは、2017年4月に成立した改正都市公園法に盛り込まれた。都市公園を管理する地方自治体等は、公園内の飲食店や売店等の公園施設を設置・管理する民間事業者を公募で選定。事業者は設置する施設で得られる収益を公園整備に還元する。近年では、老朽化した都市公園の再生等に活用する自治体も多い。