宮崎県公共三部は、10月1日付で建設キャリアアップシステム活用モデル工事の実施要領を改正した。改正では、CCUS登録事業者及び技能者の対象に元請企業や元請企業の技能者(技術者を除く)を含めるとしたほか、工事現場での施工が2週間以内の企業や、就業が2週間以内の技能者も対象に含めるとしている。
建設技能者の処遇改善や現場の生産性向上を図るため、県は2020年8月からCCUS活用モデル工事の試行を開始。平均登録事業者率や平均登録技能者率、平均就業履歴蓄積率の達成状況に応じて、工事成績評定を加点・減点している。
県土整備部では、今年7月からCCUS活用推奨モデル工事の対象を、義務化モデル工事を除く全ての工事に拡大。農政水産部と環境森林部は、今年9月から両部が発注する全ての建設工事に、CCUS活用推奨モデルを適用している。
県土整備部のCCUS義務化モデルは、WTO対象等の大規模な建設工事で実施。受注者が▽平均登録事業者率90%▽平均登録技能者率80%▽平均就業履歴蓄積率50%―の目標基準を全てクリアした場合、工事成績を1点加点し、平均技能者登録率が目標基準を上回る90%以上になると、さらに1点を加点する。
一方、公共三部で実施するCCUS活用推奨モデルは、受注者が工事着手前にCCUSの活用に取り組む旨を希望した場合、最低基準及び目標基準の達成状況を確認する。目標基準を上回った場合の加点は義務化モデルと同じ。最低基準に達しなかった場合は、未達成項目の要因や改善策に関する報告等を求める。
改正後の実施要領や新旧対照表は、宮崎県のホームページ(しごと・産業>公共事業・建築・土木>技術基準>建設キャリアアップシステム活用モデル工事の試行)で確認できる。