▲写真は出前講座、見学会の模様
一般社団法人宮崎県建設業協会は10月24日、県立都城工業高等学校の生徒を対象とした出前講座と現場見学会を開催した。建設システム科1年生を対象に、新宮崎県陸上競技場やJA都城農業管理センター等の新築工事、都城志布志道路金田工区改良工事の現場を見学し、参加した生徒達が建設業に対する理解と見識を深めた。
宮崎県建設業協会では、建設産業の健全な発展や担い手の確保・育成、業界のイメージアップを図ることなどを目的に、若年者入職促進や人材育成に係る各種事業を展開。県内工業及び農業高校の建設系学科に通う生徒を対象とした出前講座や現場見学会のほか、就業体験(実施主体は各地区建設業協会)に積極的に取り組んでいる。
出前講座では、都城地区建設業協会青年部の木脇伸博部長(博栄建設)が講師を務め、自身が建設業に就業したきっかけや経験談を紹介。加えて、資格取得の重要性や新4K(給与・休暇・希望・かっこいい)を目指している建設業の魅力をPRした。
コマツ宮崎の相星諒氏は、iPhoneやiPadで高密度点群データを生成するアプリを紹介。気軽に誰でも素早く測量ができるという利点や使用方法、使用上の注意点を説明し、生徒達が点群データ生成を体験した。
日建学院システム課の原村英利子係長は、建築営業職向けのソフト等を紹介。生徒が建築住宅内部をVRで再現した映像を体験した。
生徒達はその後、清水・都北・下森特定建設工事共同企業体らが施工する新宮崎県陸上競技場建設工事の現場を見学。宮崎県の担当者が事業の概要や進捗状況、国民スポーツ大会等の開催に向けて都城市と連携して整備を行っていることを説明した。清水建設の福本紘久氏は、写真で工事の工程を解説し、施設の構造なども紹介した。
同日には、桜木・博栄特定建設工事共同企業体らが施工する「JA都城農業管理センター及び本社事務所新築工事」、大和開発と志多組が施工する「都城志布志道路金田工区」の道路改良工事の現場も見学した。
建設システム科の山菅綾徒さんは、「現場を見学し、規模が大きく大変だと思った。全国的に使用される陸上競技場が宮崎にできることを誇りに感じた」と話した。宮崎県県土整備部営繕課の担当者は、「見学会を通じて、建設業に対する興味を深めてもらいたい。一人でも多く、地元に貢献する社会人になってもらえれば」と期待を込めた。