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宮崎中小企業大賞に大和フロンティアら4社 宮崎県

 県内産業の振興や地域活性化に寄与した中小企業を表彰する「宮崎中小企業大賞」で、宮崎県は2022年度の大賞に▽株式会社杉本商店(高千穂町)▽マトヤ技研工業株式会社(都城市)▽ミクロエース株式会社(宮崎市)▽大和フロンティア株式会社(都城市)ーの4社を決定した。10月25日に県庁で表彰式を行う。

 宮崎中小企業大賞は、県内事業所の大部分を占める中小企業のうち、産業振興や地域経済の活性化に特に寄与している企業を表彰するもの。県内企業への県民の理解を深めるとともに、優れた取り組みを広く紹介し、本県経済の活性化を図ることなどを目的として、07年度に創設された。21年度までに51社が受賞している。

 受賞企業の選考では、県内の市町村や商工関係団体等から推薦された県内に本店・事業所を有する中小企業に関して、「オンリーワンの視点」「新技術・新分野進出の視点」「地方創生・働き方改革の視点」に基づき、外部の有識者等で構成する選考委員会が審査を実施。選考結果に基づき、知事が受賞企業を決定した。

 畜産のこくずや飼料・肥料の製造販売等を手掛ける大和フロンティアは、木材原料を活用した新事業を立ち上げる中で、宮崎県畜産試験場や宮崎大学と連携し、竹を原料とした家畜飼料「笹サイレージ」の事業化に成功。全国的に問題となっている放置竹林に着目し、これを無償で伐採して有効活用するビジネスモデルを確立した。

 放置竹林問題の解決だけでなく、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う飼料価格高騰への一助となるほか、農畜産品の収量量や品質、土壌の向上にも繋がる取り組みであることが高く評価された。県では、同社が鹿児島県と新富町に工場を新設し、生産体制を整えたことで、今後の生産・販売量の拡大が大いに期待できるとしている。

 食料品製造業の杉本商店に関しては、HACCPや有機JAS等の認証を取得し、原木乾燥椎茸の輸出量を3年間で20倍まで伸ばしていることを評価。食肉処理機器等の製造を手掛けるマトヤ技研工業と、様々な金属部品の表面処理を手掛けるミクロエースに関しては、国内外での活躍を踏まえたオンリーワンの視点を評価した。