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役目を終えた刷毛に感謝、刷毛塚で供養祭 関係技能士会

      

▲写真は供養祭の模様

 「役目を終えた刷毛に感謝」。宮崎県表装技能士会は、宮崎高等技術専門校や宮崎県技能士会連合会、宮崎県左官技能士会、宮崎県塗装技能士会とともに、10月7日に宮崎高等技術専門校で刷毛供養祭を執り行った。各技能士会や専門校の関係者ら13人が出席し、役目を終えた刷毛に感謝の気持ちを込めて手を合わせた。

 表装や塗装、左官等の各分野で使われる刷毛。その役目を終えた刷毛に感謝し、毛先に使用された動物の霊を慰めるとともに、現在も受け継がれる職人の技を伝授した先達への敬意を込めて行っているもの。コロナ禍の影響もあり、近年は開催を控えていたが、刷毛塚の建立から今年で40年の節目を迎えることから開催した。

 供養祭では、敷地の一角に建立されている刷毛塚に神職が祝詞を捧げ、役目を終えた刷毛を焚き上げるとともに、各団体の代表が玉串を奉納した。宮崎県表具経師内装組合連合会の山本博之相談室長は、多くの関係団体・企業の尽力で刷毛塚が建立された経緯を説明し、刷毛に使用されている動物等の恩恵に感謝の念を捧げた。

 宮崎県塗装技能士会を代表して出席した宮崎市塗装業協会の平原勝利会長は、刷毛の精神が技術の伝承と若手の育成にあることを強調。先人への感謝や敬意を忘れず、道具を大切にしながら、更なる技術の研鑽や後進の育成に努めていく考えを示した。