西都市は、環境行政の基本となる「第三次環境基本計画」の素案をまとめた。計画期間は2022年度~28年度の7年間。「未来につなぐ豊かな自然と悠久の歴史 さいと」を将来像に掲げ、自然環境・社会環境・生活環境・地球環境の4つの環境と、全てに関係する環境保全活動の計5項目について、基本目標などを設定する。
12年3月に改訂した現行計画が21年度で終了することから、第三次改定計画を策定するもの。市の環境に加え、地球温暖化対策やSDGsといった社会動向の変化、現行計画の検証を踏まえ、環境に関する取り組みを総合的・計画的に推進するため、今後の環境行政や市民・事業者の環境に配慮した取り組みの指針と位置付ける。
基本目標のうち自然環境に関しては、野生動植物の保全や森林の維持管理、水辺環境の保全・活用等に取り組み、24年度の再造林面積の目標値を200㌶と設定。社会環境に関しては、適正な廃棄物処理や緑化の推進、空き家対策、歴史的景観・自然景観の保全、西都原古墳群をはじめとする歴史・文化 資源の整備・活用等に取り組む。
生活環境に関しては、河川・池沼の水質保全や生活排水及びし尿の適正な処理、一ツ瀬川の濁水対策等に取り組み、生活排水処理率を24年度までに84.4%まで引き上げる。地球環境に関しては、温室効果ガス削減のための地球温暖化対策に加え、太陽光発電やバイオマス発電といった再生可能エネルギーの活用等を図る。
一方、環境保全活動として、地域の環境美化活動や自然とのふれあい、4R、普及啓発活動を推進するとともに、学校・生涯教育での環境学習等に取り組む。素案ではこのほか、妻・穂北・三納・都於郡・三財・東米良の各地区別に配慮指針を設定。各地区の概況や課題を踏まえ、配慮して取り組むべき施策の方向性を整理した。
基本計画の素案はホームページや市役所総合案内、生活環境課および各支所で公開し、市内居住者等を対象に2月24日まで意見を受け付ける。