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高千穂雲海橋道路で杭打ち式 路線整備に本格着手

 国土交通省九州地方整備局延岡河川国道事務所と宮崎県、高千穂町、日之影町は1月15日、高千穂町内で国道218号(九州中央自動車道)高千穂雲海橋道路の中心杭打ち式を開催した。宮崎県の河野俊嗣知事や沿線自治体の首長、本県選出国会議員ら約50人が出席。事業の本格着手を祝い、全線の早期開通へ気勢を上げた。

 高千穂雲海橋道路は、現道の課題箇所や事故多発箇所を回避し、災害時の支援道路として信頼性の高い高速ネットワークを形成する自動車専用道路。速達性の向上により、地域の救急医療活動を支援するとともに、老朽化した現道橋の通行止めリスクを回避し、地域産業を支える木材の安定的な輸送のための代替路を確保する。

 今年度に新規事業化された高千穂雲海橋道路の計画延長は、高千穂町三田井~日之影町七折の3.3㎞。第1種第3級の2車線道路(設計速度80㎞/時)とし、計画交通量は1日あたり約1万1100台を見込む。区間内に整備するトンネル部分の延長は1720mで、橋梁新設(206m)や土工(約1.4㎞)を実施する方針。

 昨年11月から地元説明会を開始し、今回の中心杭打ち式後、測量や設計、用地買収を経て着工する。全体事業費は約160億円を見込む。

 15日に行われた式典で挨拶に立った河野知事は、九州中央道が本県の防災、医療、経済面において大きな役割を果たすことに期待を膨らませた。一方、高千穂町の甲斐宗之町長は、全線開通に向けた沿線地域、官民一体の取り組みに意欲を示した。