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児玉海晴さん(日向工)が優勝 九州地区高校生溶接競技会

 九州・沖縄地区の高校生が溶接技術を競う「九州地区高校生溶接技術競技会」で、県立日向工業高等学校機械科2年生の児玉海晴さんが優勝した。同校の生徒が優勝するのは、2016年以来5年ぶり。日向工業高校は、団体の部でも3位を獲得した。児玉さんは、今年11月開催の全国大会に、九州地区代表として出場する。

 高校生を対象とした溶接技術競技会は、各県溶接協会と日本溶接協会九州地区溶接技術検定委員会が主催し、各県の持ち回りで毎年開催しているもの。若者の技能離れが深刻化する中、次世代を担う高校生に溶接技術への関心を高めてもらうとともに、ものづくりに関する技術の継承や交流の場とすることを目的としている。

 13回目を数える今年の九州大会は、本来であれば各県の代表が本県に集い、2日間にわたって競技や交流事業を行う予定だったが、各地で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響を考慮し、各県それぞれでの開催に切り替えた。本県からは、日向工業高校機械科の2~3年生4人、小林秀峰高校機械科の1年生4人が出場した。

 競技の課題は、厚さ9㍉の中板を下向きで溶接するもの。溶接方法は被覆アーク溶接、継手の形状はV形開先突合せ。競技時間は、電流調整やタック溶接、本溶接、清掃、競技終了の申告までを含めて30分間。選手達は、日頃の練習を思い出しながら、真剣な面持ちで課題に取り組み、全員が制限時間内に作品を完成させた。

 優勝した児玉さんの作品は、審査委員会が行った外観審査と曲げ試験(総得点300点)で298点を獲得。外観審査(100点)で2点減点があったが、曲げ試験(200点)は満点だった。児玉さんは、今年11月に神奈川県で開催される第21回全国大会(高校生ものづくりコンテスト)に、九州地区の代表として出場する。