宮崎県都市計画審議会(出口近士会長=宮崎大学特別教授)は、8月5日に開いた会合で串間都市計画道路の変更案を了承した。東九州自動車道に設置する串間インターチェンジの位置を日南市側に約20m移動することに伴い、路線の法線を変更するとともに、串間インターチェンジへのアクセス道路の位置も変更する。
審議の対象となった串間都市計画道路(約14㎞)は、日南都市計画道路(約9㎞)や南郷都市計画道路(約9㎞)とともに日南市~串間市をつなぐ東九州自動車道の一部を形成。路線の整備に伴い、日南市及び串間市の連携を一層深めるとともに、県内外との交流・連携の強化、産業・経済の活性化などの効果が期待される。
今回の変更は、串間都市計画道路のうち「1・5・1号日南串間線」に設置する串間ICの位置移動に伴うもの。IC整備予定箇所に近接する山間部の掘削範囲を狭めるため、ICの設置場所を日南市側に約20m移動させるよう、当該路線の法線について設計変更を行ったことから、都市計画区域を一部削除・追加する。
串間ICの位置の移動に伴い、アクセス道路である「3・5・4号串間インター線」の位置も変更し、同様に都市計画区域を一部削除・追加する。このほか、串間インター線への接続を計画していた都市計画道路(寺里銭亀線)の一部区間の廃止に伴い、串間インター線との交差点の隅切り部を都市計画区域から削除する。
■都市計画マスタープラン改定素案を報告
同日の会合では、中長期的な視点に立った都市の将来像を明らかにし、都市計画区域ごとに都市計画の基本的な方向性を示す「都市計画区域マスタープラン」の改定素案の概要を報告。新たな視点として、グリーンインフラやウォーカブルなまちづくり、流域治水、復興事前準備などを基本理念に盛り込むことを説明した。
このほか、市街化区域と市街化調整区域を分ける区域区分の見直しも予定。人口密度が1㌶あたり60人を超え、工業用地に対する一定の圧力があると判断される宮崎広域都市計画区域と日向延岡新産業都市計画区域では引き続き区域区分を適用し、これ以外の都市計画区域では区域区分を適用しない方針であることを説明した。
改定に向けたスケジュールでは、今年10月頃にパブリックコメントを行い、12月頃に都市計画審議会で原案を報告する。公告・縦覧や都市計画審議会での審議を経て、2022年5月に都市計画区域マスタープランを改定する。