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式典やテープカットで全線開通を祝う 高千穂日之影道路

        

▲写真は式典の模様(YouTubeより)

 国土交通省が権限代行で整備を進めていた高千穂日之影道路の日之影深角IC~平底交差点が完成し、8月21日から供用を開始した。既に供用済の雲海橋交差点~日之影深角ICを含め、今回の開通で高千穂日之影道路の全線が利用できるようになった。同日に日之影深角ICで開通式典を開催し、テープカットで全線開通を祝った。

 高千穂日之影道路(延長5・1㎞)は、延岡市と熊本市を結ぶ九州中央自動車道の一部を形成。国道218号の線形不良箇所の回避、災害発生時の緊急輸送や観光振興、救急医療環境の向上など、地域活性化を支援する。2008年に事業化され、18年には大平山トンネルを含む雲海橋交差点~日之影深角IC(同2.8㎞)の供用を開始した。

 今回開通したのは、新平底トンネル(1665m)を含む日之影深角IC~平底交差点間の延長2.3㎞。アクセス向上により観光振興を支援するとともに、救急医療環境の向上による安全な暮らし、災害時における信頼性の高いネットワークを確保する。

 開通前に日之影深角ICで行われた式典で、国土交通省九州地方整備局の藤巻浩之局長の挨拶を代読した延岡河川国道事務所の甲斐靖志所長は、今回の開通が救急医療環境の向上や観光振興など、地域の活性化に寄与することに期待を込めた。

 宮崎県の河野俊嗣知事は、コロナ禍に於ける医療の重要性や南海トラフ巨大地震への備え、防災機能の強化の観点から、県内のインフラ整備が着実に前進していることを歓迎し、「安心して暮らせる地域づくりを将来世代に託していきたい」と述べた。

 また、日之影町の佐藤貢町長は、関係者の尽力に感謝の意を示すとともに、完成した道路を有効活用して、「魅力ある元気なまちづくりに取り組みたい」と意欲を示した。式典後には、関係者によるテープカットやくす玉開披、警察・救急車両やバスによる通り初めパレードで開通を祝い、15時から一般車両の通行を開始した。

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、開通式典の一般参加は取り止めたが、九州地方整備局では、開通に際して地域住民等から寄せられたビデオレターや式典の模様を、YouTubeで配信している。配信アドレスはhttps://www.youtube.com/watch?v=VnDl3UqcAPs。※写真はYouTubeで配信している式典の模様。