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成長期待企業に九建ら5社を認定 宮崎県企業成長促進PF

            

▲写真は交付式の模様

 県内の産学金労官13機関で構成する宮崎県企業成長促進プラットフォームは、高い技術力や競争力を有し、今後、大きな成長が期待できる「成長期待企業」に、総合工事業の株式会社九建ら5社を認定した。8月23日に県庁講堂で交付式を開き、プラットフォームを代表して、宮崎県の河野俊嗣知事が認定証を手渡した。

 プラットフォームが認定する「成長期待企業」は、高い技術力や競争力のあるビジネスモデル等を有し、今後、売上高が大幅に増加するなど、大きな成長が見込まれるとともに、県外からの外貨獲得や県内経済の循環拡大、地域雇用への貢献等を通じて地域経済に寄与する、将来、本県の中核企業となることが期待される企業。

 公募により申し込みのあった企業から候補企業を選定し、候補企業に対して指導や支援を行い、その中から有望な企業を成長期待企業として認定する。認定された企業は事業計画の期間中、経営サポートや人材育成、研究開発、新商品開発、設備投資など、プラットフォームによる支援メニューを重点的に受けることができる。

 今回、成長期待企業に認定されたのは、食料品製造業の株式会社英楽(門川町)、総合工事業の株式会社九建(宮崎市)、通信販売の株式会社SUNAO製薬(宮崎市)、食料品製造業の株式会社日向屋(門川町)、金属製品製造業の森山工業株式会社(延岡市)の5社。今回の認定分を含めて、県内の成長期待企業は合計31社となる。

 23日に行われた交付式で挨拶した河野知事は、これまでの認定企業の中に、株式上場した企業や売上高30億円を達成した企業があることを紹介。コロナ禍で厳しい状況にある中、将来を見据えて様々な手が打てる企業が成長していく企業であることを強調し、「本県の経済を牽引する企業に成長していただきたい」と期待を込めた。

 新規認定企業のうち九建(山本貞輝代表取締役)は、道路・河川・下水等の建設事業や特殊洗浄事業を展開。特に、オリジナル除菌分解洗浄剤「ジョキント」を使用した「カビとり隊」は、除菌洗浄工法として初めて、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に登録され、公共施設の洗浄を中心に受注を増やしている。

 歩道や園路等の清掃でジョキントを塗布し、カビの菌核までを除去する。従来の高圧洗浄工法は、表面のみの洗浄でカビ・菌類の根絶はできず、すぐに再発することが課題だったが、同工法では菌核から根絶するため、防カビ効果を発揮し、安全性(滑り抵抗値維持)や美観の長期維持に加え、ランニングコストの削減も期待できる。

 同社では今後、これらの工法をまずは九州管内でフランチャイズ展開することで事業の拡大を図るとともに、農業分野への除菌洗浄サービスも展開し、更なる売上拡大を目指す考え。山本社長は「県内の経済活性化や産業の振興に貢献しながら、売上高30億円以上の中核企業を目指していきたい」と意気込みを語った。