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次期処分場、工事は28~30年度予定 日向東臼杵連合

 新たな一般廃棄物最終処分場の建設を計画する日向東臼杵広域連合(十屋幸平連合長)は、7月29日に開催した用地選定検討委員会の初会合で、用地選定フローや事業スケジュール案を示した。予定では、2022年8月頃に最終候補地を決定するとともに、同年度に基本構想も策定。予備調査や地域計画の策定を経て、25年度に基本設計、26~27年度に実施設計を行う。28~30年度に整備工事を行い、31年度の供用開始を目指す考え。

 日向市、門川町、美郷町、諸塚村及び椎葉村で構成する日向東臼杵広域連合では、既存の日向市一般廃棄物最終処分場の埋立て終了時期が迫っていることから、新たな処分場の建設を計画。20年度に「日向東臼杵広域連合最終処分場施設整備方針」を策定した。現在は、次期処分場の建設候補地の選定作業を進めている。

 候補地の選定は、①対象範囲をすべて適地調査②候補地を募集―の二段構えで実施。②については20年12月~21年3月に募集を行った。一方で、①を実施するため、公募型プロポーザル方式で「次期最終処分場に係る基本構想策定及び用地選定業務委託」の事業者を募り、建設技術研究所に当該業務を委託している。

 20年度に策定した整備方針では、廃棄物の処理方式に関して▽最終処分場の新設(公設公営)▽同(PFI事業)▽民間へ委託(最終処分)▽同(再資源化)▽他自治体へ委託―の5つのケースについて比較検討を実施。最も高い評価を得た公設公営を処理方針とするが、同じく高評価だったPFI事業の実施可能性も検証する。

 新たに整備する次期処分場の埋立容量を約6万m3、必要敷地面積を約3万~4万m2と設定。敷地内には管理事務所や浸出水処理施設、防災調整池も整備する。埋立容量等を基に算出した概算工事費は、本体工事が約4億7900万円、浸出水処理施設が10億3300万円。維持管理費は約7900万円/年(人件費除く)を見込む。

 これらの建設工事費及び維持管理のほかに、候補地選定費や基本・実施設計作成費、測量調査費、地質調査費、生活環境影響調査費が必要となる。

 29日の会議では、こういった整備方針を事務局が委員に説明するとともに、用地選定フローも説明。必要面積の確保や地形図上で判定可能な条件を満たす用地の中から、一次候補地として30箇所程度を抽出し、地理条件や土砂災害危険区域等の防災条件、アクセス面等を踏まえ、二次候補地として5~10箇所程度に絞り込む。

 二次候補地について、地形・地質及び現地踏査や概略施設配置検討等を行い、21年度末までに三次候補地として3箇所程度を選定。各候補地の施設配置構想を作成し、総合評価(最終候補のランク付け)及び地元の反応を踏まえ、22年8月頃までに最終候補地を決定する。あわせて、同年度中に施設整備に係る基本構想も策定する。

 9月に開催を予定する次回の用地選定検討委員会では、候補地選定に係る評価項目や評価基準、一次候補地案、二次評価基準案について意見を交わす予定。

 事業スケジュール案では、▽建設候補地の選定及び基本構想策定=20~22年度▽予備調査=23年度▽地域計画策定=24年度▽基本設計=25年度▽測量・地質調査=25~26年度▽生活環境影響調査=25~26年度▽実施設計=26~27年度▽整備工事及び工事監理=28~30年度▽供用開始=31年度―を予定している。