写真は体験教室の模様
宮崎県職業能力開発協会と宮崎県技能士会連合会は、7月9日に西都市立妻中学校で「ものづくり体験教室」を開催した。小中学校生を対象にものづくりに対する理解を深めてもらうことを目的として、両団体が実施しているもの。当日は、同校の2年生171人が、造園や建築大工、広告美術、畳等の技能を体験した。
県内の小中学校からの要請に応じて、毎年、60校程度で実施しているもの。ものづくりマイスター等を学校に派遣するなどして、ものづくりの魅力を広く発信している。宮崎県職業能力開発協会訓練コーディネータの田上幸弘氏は、「体験を通じて、若い世代に技能に対する興味や関心を深めてもらいたい」と話す。
造園技能士会では、土や砂、石、苔、草木等を配置して自然の景色を創り出す盆景の作成体験を実施。参加した生徒は、紅葉や楓といった草木や石を自由に配置し、オリジナルの盆景を完成させた。建築大工技能士会は、スライド式本立ての作成体験を行い、原寸図を基に目印を付け、材料をカットして、本立てを組み立てた。
また、畳工業組合技能士会では、畳にい草が使われる理由などを説明しながら、工芸ミニ畳の作成体験を実施。広告美術技能士会は、カッターナイフの持ち方や使い方を指導した上で、カッティングシートを加工したひえつき人形の切り絵作成体験を行った。このほか、洋裁や和裁、染色、園芸装飾といった技能も体験した。
盆景の作成を指導した造園技能士会の橋口勝美氏は、「体験教室を通じて、ものづくりの魅力や楽しさを子ども達に知ってもらい、記憶や思い出に残れば嬉しい」と期待を込めるとともに、「先生方にも体験教室の意義を理解しもらい、次回の赴任校などで授業の一環として活用してもらえれば」と話した。