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営繕工事の週休2日、約8割で4週8休達成 国交省

▲週休2日達成状況推移

 国土交通省の営繕工事で週休2日(4週8休)の取り組みが順調に広がっていることが分かった。2020年度に完了した週休2日促進工事を対象にアンケート調査を実施。約8割の工事で週休2日を達成し、前年度より高い達成率となった。

 アンケート調査によると、20年度は対象工事190件のうち150件(78.9%)で4週8休を達成。前年度(95件中64件、67.4%)と比べて11.5ポイント増えた。4週8休が達成できなかった40件でも、11件で4週7休、14件で4週6休を達成していた。

 4週8休の達成状況を分野別にみると、電気設備が46件中39件となり、達成率は84.8%と最も高かった。建築は105件中84件(達成率80%)、機械設備は39件中27件(69.2%)となった。

 達成できた要因を受注者に聞いたところ、「受発注者間で円滑な協議が実施できた」(回答数96件)、「適正な工期設定がなされた」(95件)が多く挙げられた。「工事間調整が適切」「書類の簡素化」といった理由も多く、具体的な意見を見ると、ASPの使用や工事写真の電子納品などによる作業の効率化を実感したようだ。

 一方、達成できなかった要因は、「執務をしながらの改修で、施工上の制約が大きかった(急な会議で施工が中断するなど)」「前工程の遅れ」「職人の確保が困難」といった回答が多かった。具体的には「休日しかできない作業があった」「作業員が日給のため土曜日の休日を望まない」などの声があった。

 執務並行改修など施工上の制約となる条件について、担当課は今後施設利用者と十分に調整していくとした。

 営繕工事では17年度から週休2日の確保に向けた取り組みを始めた。翌18年度には新たに労務費などを補正する週休2日促進工事を導入。今年4月からは新築工事について原則発注者指定で週休2日を実施することとしており、さらなる取り組み拡大を図っていく。

 アンケート調査は20年度の週休2日促進工事のうち21年3月末までに完了した190件を対象に実施。工事種類別内訳は新築40件と改修150件。発注方式別では発注者指定型7件、受注者希望型183件だった。整備局別では、関東56件、中部29件、九州25件、中国18件、北海道17件、北陸12件、東北8件、四国6件、沖縄3件だった。工事完了時に現場代理人に調査票を配布・回収した。