▲写真は挨拶する岡﨑会長、技術者交流会、総会の模様
宮崎県建設業ICT推進コンソーシアム(岡﨑勝信会長)は6月29日、宮崎市内で2021年度「第1回総会」を開催した。新型コロナウイルス感染防止対策を講じた上で、総会にはコンソーシアムに加盟する企業の代表らが出席。21年度活動計画及び予算案、規約の一部変更、役員選出などの各議案を原案どおり承認した。
同コンソーシアムは、ICT(情報通信技術)を活用した建設現場の生産性向上や建設分野のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進するため、県内の建設会社13社で昨年12月に発足。今年3月には、会員企業のICT導入状況等を確認する第1回目の勉強会を開催した。今総会までに会員数は24社に増えた。
挨拶で岡﨑会長は、2024年4月から時間外労働の上限規制が建設業にも適用されることを踏まえ、コロナ禍の中に於いても、建設現場の生産性向上のため、ICT施工やBIM/CIMに取り組まなければならない状況は変わっていないと指摘。「本当の意味での生産性向上を考えた場合、まだまだ研究の余地がある」と述べた。
その中で、地域の中小企業が単独で成果を見いだすことは難しとした上で、「地域建設業はある意味では競争相手であるが、技術を向上させようという意味では同じ業界の仲間」であるとして、地域建設業でつくるコンソーシアムを通じて、会員間で様々な情報を共有し、業界全体として技術の研鑽に努めていく考えを示した。
議案審議では、21年度活動計画や予算案を満場一致で承認。21年度の活動計画に関しては、DX及びICT関連会社に講師を依頼し、先進的な考えを学ぶ経営者向け・技術者向け勉強会を開催すること、DX・ICT関連の先進企業視察を行うこと、勉強会に合わせて会員間の交流を深める親睦会を開催することを確認した。
役員選出に関する議案では、副会長に黒木繁人氏(旭建設)と河野孝夫氏(日新興業)、監事に坂下利一郎氏(坂下組)と川浦幸治氏(龍南建設)が就任。また、顧問に宮崎県議会議員の星原透氏と宮崎大学名誉教授の中澤隆雄氏、建設ICT・BIM/CIM推進顧問に中村安男氏(日新興業技術顧問)が就任することを報告した。
総会ではこのほか、黒木副会長がコンソーシアム設立の背景や趣旨を説明。同時刻に別会場では、会員企業の技術者による交流会が行われた。総会終了後には、宮崎県の永山寛理副知事を講師に招き、「宮崎県におけるi-Constructionの取組」をテーマとした基調講演も行われた。