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路網整備、緑の国土強靱化推進へ 宮崎県治山林道協会

      

▲写真は挨拶する黒木会長、表彰式、総会の模様

 一般社団法人宮崎県治山林道協会(黒木定藏会長=西米良村長)は6月29日、宮崎市内で2021年度「第9回定時総会」を開催した。出席者の座席間隔を確保するなど、新型コロナウイルス感染防止対策を徹底したうえで、災害に強い林道等の路網整備や民有治山事業による緑の国土強靱化を推進することを確認した。

 挨拶で黒木会長は、気候変動の影響に伴い、各地で激甚化・頻発化する自然災害に対する備えの必要性を強調。市町村の要請に応え、協会として早期の復旧支援に取り組むとともに、緑の文庫をはじめとする公益事業なども展開し、更なる技術の研鑽と地域の安全・安心及び活性化のための活動を展開してく考えを示した。

 来賓祝辞で宮崎県環境森林部の河野譲二部長は、適正な路網整備やICT活用等を盛り込んだ第八次宮崎県森林・林業長期計画が今年度からスタートしたことに言及しつつ、激甚化する自然災害への備えとして、防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策の一環として、治山対策の強化等に取り組む考えを示した。

 議事では6つの議案を原案どおり承認。21年度の事業計画では、▽森林・林業・山村の役割に関する普及啓発事業▽技術向上に関する事業▽治山・林道・保安林整備計画調査事業▽調査研究事業▽治山林道受託事業―を推進するほか、治山及び森林整備の計画的な実施に必要な予算確保等を関係機関に要望することを確認した。

■優れた技術者ら表彰、治山林道等コンクール

 定時総会では、林道の維持管理の推進や施工技術の向上を目的とした「林道維持管理コンクール」及び「治山林道工事コンクール」の表彰式も執り行われた。適切な林道の維持管理や治山・林道工事に於ける施工技術の向上、木材使用工法の推進等に顕著な功績があった受賞者に対し、黒木会長が表彰状と記念品を贈った。

 表彰受賞者は次のとおり(敬称略、カッコ内は対象路線・工事)。

*林道維持管理コンクール
▽最優秀賞=橋田和実西都市長(森林基幹道中の又・吐合線)

*治山林道工事コンクール
〔治山工事部門〕
▽最優秀賞=河口富義/甲斐建設[復旧治山事業財木]
▽優秀賞=金丸正明/内山建設[災害関連緊急治山事業松尾]、末永崇/髙野建設[復旧治山事業久居原]
▽優良賞=成合健一/春山建設工業[緊急総合治山事業瀬越]、新名宏行/北方建設[緊急予防治山事業大谷]
〔林道工事部門〕
▽最優秀賞=興梠慎二/木田建設[森林資源循環利用林道整備事業(開設)高千穂・日之影線(5工区)]
▽優秀賞=中山光一/竹尾組[地方創生道整備推進交付金事業(開設)高千穂・日之影線(3工区)]、米元辰雄/河野建設[地方創生道整備推進交付金事業(開設)長谷・児原線(2工区)]
▽優良賞=佐藤佑樹/岡田工業[地方創生道整備推進交付金事業(開設)下鹿川・上鹿川線(2-1工区)]、石井芙実隆/光技術開発[山のみち地域づくり交付金事業小川・石打谷線(2工区)]
〔治山・林道木材使用工事部門〕
▽優秀賞=西諸県農林振興局林務課森林土木担当[林地荒廃防止事業大鹿倉]、西臼杵支庁林務課森林土木担当[地方創生道整備推進交付金事業(開設)高千穂・日之影道路(1-1工区)]。