▲写真は挨拶する松竹会長、総会の模様
一般社団法人宮崎県建築士会(松竹昭彦会長)は5月29日、宮崎市内で2021年度の定時総会を開催した。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、総会は本部委員会や支部役員らを中心とする少人数の出席者で開催し、20年度事業報告及び収支決算、21年度事業計画及び収支予算などを確認した。
松竹会長は、コロナ禍の影響で、日常的な生活のみならず、本業に於いても変化が求められていることを指摘。感染拡大防止の観点から、前年度は活動が制限されたが、コロナが早期に収束し、会としてより良い活動が展開できるようになることに期待を込めた。
その一方で、会員数の減少に歯止めがかからない現状に危機感を示し、次の世代へ建築文化や技術、精神を引き継いでいくため、建築の仕事に早い段階から興味を持ってもらえるよう、小中高生向けのキャリア教育に対して行動を起こしていく考えを示した。
議案審議では、21年度事業計画及び収支予算などを報告。建築士会活動の主たる目的を継続的に実行していくため、重点事項に「組織・財務改革」「建築士としての知識や技術の研鑽」「建築士の職能を活かした地域貢献活動」の3項目を掲げた。
具体的には、支部活動に対する助成金を通じて会員増強を図るとともに、新建築士を対象としたセミナーの開催等に取り組む。継続能力開発(CPD)や専攻建築士の推進、建築士のための定期講習及び技術研修の開催、建築士試験受験者の支援、小中高生向けのキャリア教育支援、建築作品展の開催といった教育事業も展開する。
また、地域貢献活動を推進するための交付金の実施や各種まちづくり活動の促進、災害時における防災・減災・復旧活動への協力、高校生による建築甲子園の実施といった社会的活動のほか、建築行政への協力、会員への情報伝達と福利厚生に取り組む。22年度の創立70周年に向けて、記念事業の準備委員会も立ち上げる。
総会ではこのほか、21年3月現在で77歳を迎えた特別会員4人のほか、会員歴25年表彰を受賞した23人を紹介した。