建設ネット企画画像 四角 四角

都市機能誘導区域など設定 日向市が立地適正化計画

 人口減少・少子高齢化等の社会構造の変化に対応したコンパクトで持続可能なまちづくりを目指すため、日向市は「立地適正化計画」を策定した。計画では、居住推進区域や都市機能誘導区域、各区域への誘導施策、防災指針を定める。6月1日以降、都市計画区域内で実施する特定の建築行為等について事前届出が必要になる。

 計画では、市の現状や将来見通しを整理し、取り組むべき課題と都市づくりの方向性を検討。他の同規模の都市と比較して、コンパクトな市街地が概成していることを踏まえ、将来の都市像に「拠点性の向上と連携性・安全性の強化による持続可能な都市構造の形成」を掲げ、その実現に向けて居住推進区域や都市機能誘導区域を設定する。

 利便性が高く、災害リスクの低い居住推進区域には、人口集中地区で公共交通機関・学校・避難所に近い区域から、災害レッドゾーンや工業専用地域等の住居建築が制限される区域を除外した区域を設定。市営住宅や上下水道、道路の整備・維持管理、低未利用土地や空き家の利活用、防災・減災対策などを推進し、居住の推進を図る。

 一方、都市機能施設を集約していく都市機能誘導区域に関しては、日向市駅周辺の約70㌶を「日向市生活・文化交流拠点」と位置付け、行政機能や医療機能、高齢者福祉機能、障がい者(児)機能、子育て支援機能、教育文化機能、商業機能を誘導し、人、モノ、情報の交流・発信の中心拠点として、更なる機能強化を図る。

 また、財光寺駅周辺部及び日向ICの隣接部を含む範囲の近隣商業地域を中心とする区域を「財光寺居住拠点」、南日向駅を含む近隣商業地域を中心とする区域を「平岩地域生活拠点」、大王谷運動公園を「大王谷スポーツレクレーション拠点」とそれぞれ位置付け、各区域に求められる機能を誘導するための施策を展開する。

 計画ではこのほか、市が抱える災害リスクを踏まえ、防災指針として地震・津波対策や洪水災害対策、内水災害対策、土砂災害対策の内容を示すとともに、都市再生特別措置法に基づく届出制度、25年度・35年度に於ける計画の目標値なども示した。日向市の立地適正化計画はホームページで確認できる。

日向市立地適正化計画の概要版