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道の駅北郷整備、既存施設解体など発注へ 日南市

 日南市は、2023年度の完成を目指す「(仮称)道の駅北郷整備事業」に関して、今年度に既存施設の解体工事や新施設の実施設計、地質調査を行う。第1~第2四半期に旧農村改善センターや旧北郷町役場・旧北郷町林業会の解体工事、樹木伐採工事を発注するほか、上半期に施設整備に係る地質調査、下半期に同じく実施設計を行う予定でいる。

 将来的な東九州自動車道の全線開通及び日南北郷ICの設置を見据え、県道日南高岡線に隣接した北郷町郷之原のエリア(約1万6000m2)に道の駅を建設する計画。東九州道利用者の玄関口となり、交流人口や物流の促進を図ることで新たな雇用を生み出し、高齢者の生きがいや防災の拠点となる、地域住民のための道の駅を整備する。

 建設場所には、旧北郷町農村改善センター(RC造一部SRC造2階建)や旧北郷町役場(RC造2階建)、旧北郷町林業会館(前同)の既存施設があり、第1四半期に「旧北郷町農村改善センター解体工事」及び「旧北郷町役場樹木伐採工事」、第2四半期に「旧北郷町役場・旧北郷町林業会館解体工事」をそれぞれ発注する見通しでいる。

 跡地に整備する主要施設の建築規模は1000m2程度。市が18年3月に策定した基本計画では、敷地中央部分に▽休憩・観光情報施設(事務所・観光案内等)=約150m2▽トイレ・防災倉庫=約250m2▽飲食施設=約180m2▽調理実習室=約100m2▽農林水産物等販売施設=約300m2―を集約して整備するとしている。

 アクセス道路と位置付ける県道日南高岡線に隣接する敷地西側には、約110台の駐車場を整備。ふれあい交流センターや北郷図書館は、既存施設を活用する。駐車場から主要施設までの動線上や主要施設前面、敷地東側、図書館前に広場や緑地を配置し、施設利用者や地域の子ども達が遊ぶことができる遊具広場も整備する。

 新施設のグランドデザインは、全国から公募した作品の中から蟻川建築設計事務所の「木編み屋根がつくるまちの拠点」を採用。これを基に市が基本設計を行った。市の発注見通しでは、21年5月~8月に地質調査、21年9月~22年3月に実施設計を行う予定。22年度に建設工事を行い、23年度の完成を目指している。

 日南市の21年度当初予算には、道の駅北郷整備事業費として2億9191万円(既存施設解体工事等2億6148万円、地質調査及び実施設計業務委託等3043万円)が盛り込まれている。