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竹井建設ら9社の経営革新計画を承認 宮崎県

 新商品や新サービスの開発・提供等に取り組む中小企業を支援する中小企業等経営強化法に基づく経営革新制度で、宮崎県は2021年3月に株式会社竹井建設(日南市)や有限会社クリーン日向(日向市)、有限会社末原産業(宮崎市)、クリーンクリエイトサービス(国富町)など9社の経営革新計画を承認した。計画期間は3~5年間。

 経営革新計画は、新事業に取り組む中小企業者が自ら経営目標を設定し、経営の質の向上を図るために作成するもの。知事から承認を受けた計画は、政府系金融機関の低利融資や設備投資の減税、特許関係料金の減免などの支援措置を受けることができる。

 3月に承認されたのは、▽有限会社エンゼルファーマシー(宮崎市)▽有限会社末原産業(前同)▽有限会社クリーン日向(日向市)▽株式会社岩倉酒造(西都市)▽クリーンクリエイトサービス(国富町)▽株式会社竹井建設(日南市)▽株式会社モリナガ(前同)▽有限会社西田文栄堂(都城市)▽株式会社高千穂ハーブス(高千穂町)―の9社の計画。

 一般土木建築工事業の竹井建設(竹井哲博代表取締役)は、「監理技術者の減少に対応した施工管理の省力化・高品質施工の実現」がテーマ。将来的な技術者の減少を見据え、3D施工データ作成・点群処理ソフト、ICT施工測量機器・現場端末アプリといったICT機器を積極的に活用し、作業の省力化と高品質施工の実現を目指す。

 ICT機器を活用するためには、技術に長けた人材の確保・育成も重要であることから、社内研修制度を充実させ、自前で若手技術者の養成を行う。これらの取り組みを継続的に実施することで、将来にわたって持続可能な経営基盤の強化を図る。

 また、廃棄物収集運搬やリサイクル中間処理を手掛けるクリーン日向(鈴木正一郎代表取締役)は、環境問題の啓発をテーマとした雑貨店を立ち上げ、オーガニック食品やエコロジー関連商品を販売し、売り上げの拡大を図る。エコロジーに関するワークショップを開催するなどして、廃棄物処理業者のイメージアップも図る。

 産業廃棄物処理業の末原産業(末原雄二代表取締役)は、バイオマス燃料の原料である原木の伐採・伐出の工程を、既に所有している機械及び新たに導入する林業機械等を活用することで内製化し、生産性や採算性を向上させ、価格面における他社との差別化を図るとともに、販促を積極的に進めることで売り上げを拡大させる。

 建物サービス業のクリーンクリエイトサービス(近藤伸一代表)は、クリニックを対象とした除菌清掃サービスを構築。待合室の感染対策除菌クリーニングや接触頻度が高いユニットチェア・待合室ソファーの除菌クリーニング、空間及びフロアの定期除菌クリーニング等を行い、安心して来院できる環境を提供する。

 経営革新制度の詳細は宮崎県のホームページで確認できる。相談窓口は各商工会議所や商工会、宮崎県中小企業団体中央会、宮崎県産業振興機構、中小企業診断士・金融機関など。申請書の提出先は、宮崎県商工観光労働部商工政策課経営金融支援室。