協同組合宮崎県鉄構工業会(鴨林昌利理事長)は、書面審議で2020年度事業報告及び収支決算、21年度事業計画及び収支予算などを決定した。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、今年度は対面方式による通常総会の開催を中止し、書面審議で各議案に対する会員からの同意を得た。
新型コロナの影響で国内経済の先行きが見通せない中、21年度の事業方針では、自社の原価管理を見極め、適正価格で受注することが重要とした。また、業界の発展と若年労働者の確保・育成を図るため、対外的なPR活動を推進するとともに、国土交通大臣認定工場として高品質な製品を提供するため、技術の向上に努める。
これを踏まえた重点推進事項として、公共工事及び大型民間物件における認定工場のPRや地元優先発注、庁舎・学校・病院施設等の鉄骨造化に関する陳情・要望活動を実施する。近い将来、高い確率で発生が予想される南海トラフ巨大地震への対応として、公共施設の耐震化や津波避難タワーの建設に向けた要望活動も行う。
会員の経営安定を図るため、適正価格による受注の確保と契約の適正化に努めるとともに、地場産業の育成を目的とした共同受注事業に対する理解や協力を発注者に求めていく。また、技術講習会や安全講習会を開催し、品質向上、人材育成、労働者の安全確保に努めつつ、ホームページ等を通じて組合や会員の情報を発信する。
このほか、建設労働者確保育成事業を推進し、若年層の入職及び定着を図るとともに、福利厚生事業や共済事業、ボランティア活動の推進、会員・準会員及び賛助会員の加入促進に取り組むとした。