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高松橋や新町橋で工事着手 橋梁長寿命化修繕計画

 宮崎市は、「橋梁長寿命化修繕計画」を2021年度版に更新した。急速な橋梁の高齢化が進む中、損傷の早期発見と適切な修繕実施により、橋梁の長寿命化及び修繕費用の縮減を図る。21年度は、313橋の定期点検や次年度以降の修繕等に向けた詳細設計のほか、高松橋改修や新町橋更新など12橋の対策工事に総額9億円を投じる予定でいる。

 計画の対象橋梁は、14~18年度に定期点検を実施した橋長2m以上の1165橋。種類別ではコンクリート橋(RC橋・PC橋・BOX)が全体の9割を占め、橋長別では5m未満の橋梁が約3割を占めている。100mを超える長大橋は、小戸之橋や赤江大橋、高松橋、平和台大橋、新町橋など18橋を管理している。

 このうち、定期点検で対策が必要な早期措置段階(Ⅲ判定)と評価した橋梁は17橋(全体の1.5%)で、緊急的に対策が必要(Ⅳ判定)と診断した橋梁はなかった。定期点検で診断した橋梁の健全性やライフサイクルコスト、優先度評価を踏まえ、今後10年間で対策を実施する橋梁の対策内容と対策時期を整理した。

 それによると、21年度に対策工事の実施を予定している橋梁は、▽高松橋(PC橋)▽松山跨線橋(PC橋)▽中島橋(鋼橋)▽中尾橋1(PC橋)▽地蔵橋(鋼橋)▽蛇ノ河内5号橋(RC橋)▽番所橋(鋼橋)▽両国橋(PC橋)▽大田橋(RC橋)▽小河内橋(PC橋)▽樋脇橋(PC橋)▽新町橋(PC橋)―の12橋。

 このうち、大塚中通線の高松橋(PC橋/橋長444m)に関しては、安全性の確保及び維持管理に係るトータルコストの縮減を図るため、21~25年度にかけて耐震補強を含めた大規模な改修工事を行う。総事業費は約10億円。21年度当初予算には約2億円を計上しており、支承交換工事2基や付帯工事外一式を施工する。

 22年度以降の計画では、▽22年度=支承交換工事(事業費2億円)▽23年度=支承交換工事(同2億円)▽24年度=連続化工事(2億1471万円)▽橋面防水工事・舗装打換工事(同2億円)―を予定している。

 幅員が狭く、歩道も未整備である新町橋では、23年度までに橋梁の架け替えや取付道路の整備を実施。交通の円滑化と歩行者の安全確保を図り、幹線道路としての機能を発現させる。新橋の橋長は147.5mで、幅員は14m。21年度は旧橋撤去や橋台工(杭基礎工)、移設補償等を行う。総事業費は約16億円を見込む。

 市が公表している21年度の発注見通し(4月時点)では、第2四半期に条件付一般競争で「新町停車場線(新町橋)旧橋撤去工事(1工区)」の入札を行う予定。工事概要は旧橋撤去工1式、下部工築造2基で、工期は約7カ月を見込む。

 その他の橋梁では、松山跨線橋の空洞充填及び表面被覆(同4200万円)、中島橋の桁・支承塗装及びモルタル補修(同1300万円)、番所橋の桁全面塗装(同8500万円)、両国橋のひび割れ補修及び断面修復(同2000万円)、中尾橋1のひび割れ補修及び断面修復(同850万円)、地蔵橋の桁塗装(同800万円)などを計画する。

 このほか、22年度以降の修繕等に向けた詳細設計は、▽鴨ノ口2号橋▽柳ノ丸橋▽山住橋▽樋の口橋▽川久保橋▽上の谷橋▽源太平橋▽油出橋▽宮前橋▽加治子橋▽北原橋▽堤内橋▽辺里山橋▽第二門石橋▽想児橋▽金田橋―の16橋で実施する予定でいる。

宮崎市の橋梁長寿命化修繕計画や対策内容・実施時期・対策費用の一覧は、ホームページで確認できる。

宮崎市橋梁長寿命化修繕計画