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国内最大の移動型タワークレーン、設計・製作に着手 清水建設

 清水建設は、100%子会社のエスシー・マシーナリとIHI運搬機械と共同で、超大型の陸上風力発電施設の建設に対応できる国内最大・最高性能の移動型タワークレーン「S・MovableTowercrane(エス・ムーバブルタワークレーン)」の設計・製作に着手した。投資金額は約11億円で、2023年6月の完成を予定。陸上風力発電施設の受注競争力を高め、業界トップの受注シェアの獲得を目指す。

 従来の移動式クレーンでは、高さ100m・4MW程度の中型の風力発電施設の建設が限界だった。それ以上の規模の施設を建設するためは特殊な大型クレーンが必要になるが、同社では、非効率的で実用的でないと判断。陸上で最大となる高さ150m・5MW級の超大型の風力発電施設の建設が可能な移動型タワークレーンを製作することにした。

 同クレーンは最大作業高さ152m、最大揚重能力145㌧、半径12.5m。マストの一部と基礎部を解体するだけで、タイヤ式の自走式搬送車両(ドーリー)で次の建設ヤードに移動でき、工期を大幅に短縮する。

 同社では、洋上風力では世界最大級のSEP船を武器とし、風力発電施設建設のトップランナーを目指すという。