都農町は、2014年度から実施している橋梁の定期点検結果を踏まえ、従前の橋梁長寿命化修繕計画を見直し、公共施設等総合管理計画に基づく個別施設計画としてとりまとめた。21~30年度の修繕計画によると、21年度は上町橋の補修工事を実施するほか、前田川橋や立野4号橋など9橋の定期点検を行う予定でいる。
町が管理する橋長2m以上の橋梁(94橋)のうち、供用後50年以上を経過している橋梁は24橋(約26%)で、20年後には78橋(約83%)に達する。管理者に義務付けられた定期点検の結果に基づき、重大な損傷や致命的な損傷に至る前に予防的な補修を行い、健全な状態を維持することで、ライフサイクルコストの縮減を図る。
町が16~20年度に実施した定期点検では、構造物の機能に支障が生じていない判定区分Ⅰが61橋(65%)、予防保全の観点から早期に措置を講じることが望ましい判定区分Ⅱが31橋(33%)、早期に措置を講ずべき状態にある判定区分Ⅲが2橋(2%)となり、緊急に措置を講ずべき状態にある判定区分Ⅳは該当がなかった。
このうち、判定区分Ⅲの心見3号橋(長野開拓7号線)は対策を実施済み。21~30年度の修繕計画では、同じく判定区分Ⅲの上町橋(坂の上名貫線)に関して、21年度にひびわれ注入、断面修復、橋面防水等の補修工事を実施する。21年度はこのほか、判定区分Ⅱの前田川橋や立野4号橋、布賀橋、轟渕橋などで定期点検を行う。
22年度以降も継続する定期点検及び診断の結果を踏まえ、修繕や更新、さらには更新の機会を捉えた機能転換・用途変更、廃止・撤去、耐震化等の必要な対策について、講じる措置の内容や実施時期を整理する。橋梁長寿命化修繕計画(概要版)や10年計画の一覧は、都農町のホームページで確認できる。