▲写真は出前講座の模様
県内外で幅広く事業展開するF・Cグループ(山下晃司代表取締役)は、4月23日に宮崎県産業開発青年隊で出前講座を開講した。同社が展開する測量事業や地質調査事業、橋梁点検事業、路面調査事業、警備事業などを隊員に紹介したほか、講義と実習を通じて、各事業で導入している最先端技術について解説した。
中長期的な担い手の確保・育成が喫緊の課題である建設分野に於いて、本県の建設産業を担う隊員の知識・技術の習得に役立ててもらおうと、初めて開催したもの。新型コロナウイルス感染防止対策を徹底した上で、株式会社F・Cガードと株式会社F・Cの職員が宮崎県建設技術センターに赴き、講義や実習を行った。
警備事業を展開する株式会社F・Cガードは、人とAI(人工知能)を掛け合わせた「次世代ハイブリッド警備」をテーマに講義を実施。AIの定義を説明したのち、九州内で同社が初めて稼働させたAI警備システム「KB-eye」(ケイビーアイ)について、実際の映像を用いながら、その仕組みを説明した。
KB-eyeは、現場にカメラを設置し、AIを使った映像解析で車両や歩行者の動きを判定して、自動でLED看板の表示を切り替えて誘導を行う。現場の交通量に合わせて的確に誘導する機能を登載。人と機械の良いところを活かすことで、安全かつ効率的な警備を行うことができるとまとめた。
株式会社F・Cのコンサルタント部は、道路補修の調査手法として、同社ではハンディプロファイラ「するする君」を使用してわだち掘れ、平坦性、距離を計測していることを説明。同社所有の路面性状計測車では、舗装面を走査しながら、ひび割れ、わだち掘れ、平坦性、距離、IRIを同時に計測でき、作業効率や安全性が格段に向上したことを紹介した。
このほか、同社が所有する橋梁点検車「ブリッジマスター」と同型モデルの映像を見ながら、橋梁点検の手法を解説。地質調査部は、平板載荷試験の目的やスウェーデン式サウンディング試験の方法、超音波による非破壊検査について説明を行った。
F・Cグループ総務統括の伊藤淳氏は、「将来、現場を管理する立場になる隊員の方々に、現場で実際に活用されている最先端技術に触れてもらうと同時に、地元企業についても理解を深めてもらいたい。修了後は地元の企業に就職してもらえれば」と期待を込めた。