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「コンクリート手配システム」を開発 清水建設

 清水建設は、コンクリート工事の手配業務を効率化するため、ウェブ上で協力会社とリアルタイムに連携し、手配を一括して行う「コンクリート手配システム」を構築した。すでにシステムを先行運用している8現場で動作を確認。今後、新規に着工する東京支店の全ての新築工事の現場に展開する。

 コンクリート工事で工事担当者は、生コンプラントや土工、土間工、コンクリートポンプ車など多くの協力会社の手配が必要。通常、打設予定日の1カ月前までに手配を済ませ、打設前日までに手配状況を再確認する。また、悪天候などで打設日を変更する場合は、各協力会社に手配の変更を通知なければならない。

 従来の電話やメールによる手配では、工事担当者の負担が大きく、連絡漏れや誤認などのミスが生じることもあった。こういった負担を軽減し、手配の効率化を目的に開発したのが「コンクリート手配システム」だ。工事担当者はパソコンやタブレットでリアルタイムに協力会社の空き状況を確認し、手配、変更を一括して行う。打設後は、実績集計や支払時の数量査定に使う帳票も出力できる。

 同社によると、システムによって手配ミスを削減するほか、工事担当者が手配に要していた時間を年間約150時間、20人工近く節減できる見込み。また、協力会社も、2次協力会社へのシステムの転送機能によって、1現場当たりの手配対応が年間約90時間、10人工以上節減できるという。