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昭和通線小戸之橋の供用開始 市民や関係者ら完成祝う

      

▲写真は完成した小戸之橋、式典の模様

 宮崎市が2011年から整備を進めていた昭和通線小戸之橋の架替え事業が完了し、4月3日15時に前後の取付道路を含む1048mの区間の供用を開始した。供用開始に先立ち、午前中から開通式典や参加者による渡り初め、市民参加のフリーウォーキングを行い、約7年半にわたる事業の完了と当該区間の開通を祝った。

 都市計画道路昭和通線のうち、小戸之橋を含む前後の区間は、都心部への流入交通量を分散させ、都市圏の内環状を構成する重要な役割を担っているが、従来の小戸之橋は経年に伴う老朽化が著しく、大型車の通行規制や台風時の通行止め、片側歩道で歩行者及び自転車の安全が確保されていないなどの課題を抱えていた。

 このため市は、こういった課題の解消や良好な歩行者・自転車ネットワークの形成、地域防災力の強化を図ることなどを目的に、小戸之橋の架け替えを含む当該区間の整備に着手。13年11月から通行止めを行ったうえで、年次的に旧橋の撤去や新橋及び前後の取付道路の整備を進め、4月3日に当該区間の供用を開始した。

 整備延長は、宮崎市永楽町を起点、城ヶ崎三丁目を終点とする1048mで、このうち架け替えを行った小戸之橋の橋長は506m(幅員16~19m)。橋種は7径間ポストテンション方式PC連続箱桁橋で、旧橋に片側しかなかった歩道を両側に設けたほか、河川内部の橋脚の数も減らし、流下能力の向上を図った。総事業は約107億円。

 宮崎市と施工業者でつくる小戸之橋安全協議会が主催した記念式典で、戸敷正市長は、地域の理解や関係者の協力、設計・施工にあたった事業者に感謝の意を示すとともに、「生まれ変わった強固な小戸之橋が、災害から私達の生命を守ってくれる」「南北をつなぐ重要な路線として、シンボル的な橋になることを望んでいる」と述べた。

 式典ではこのほか、宮崎市都市整備部の甲斐勇部長が事業経過を報告。本県選出の国会議員や宮崎県の河野俊嗣知事、宮崎市議会の中川義行議長が来賓祝辞を行い、新橋の親柱に橋名を揮毫した地元の小学生4人に、戸敷市長が感謝状を贈った。その後、テープカットやくす玉開披、渡り初めなどを行い、事業の完成を祝った。