高原町教育委員会は、より良い教育環境の整備と学校教育の充実を目的とした「学校規模適正化基本方針」の素案をまとめ、ホームページで公開した。将来的な町の人口推計や児童生徒数の推移及び今後の見込みを踏まえ、2026年度に小中学校の統合を行うことや、小中一貫教育のメリットを活かすための検討を行うことを盛り込んだ。
町の人口や児童生徒数の減少といった課題に加え、町内学校施設の経年劣化が進み、学校施設の老朽化対策に際しては、将来を見据えた対応が求められている。教育委員会では、望ましい学校教育環境の整備や規模適正化等について検討してもらうよう、学校のあり方検討委員会に諮問。委員会の答申書の内容を踏まえ、基本方針案をまとめた。
学校施設に関しては、高原中学校を除き、各学校の既存施設はいずれも完成から50年近くが経過。経年に伴う建物本体や設備の老朽化が著しく、更新時期を迎えている。ICT教育の普及・推進や新型コロナウイルス感染症への対応、今後の感染症対策のためにも、素案では「時代に適合した学校施設に建て替えた方が望ましい」とした。
こういった課題や、学校教育法施行規則で定める標準的な学校規模を踏まえ、素案では広原小学校、狭野小学校、後川内小学校を高原小学校に統合するとともに、後川内中学校を高原中学校に統合する方針を盛り込んだ。統合実施時期は26年度とし、広原小学校、狭野小学校、後川内小・中学校区域でスクールバスを運行する。
小学校の統合に関しては、「校舎建設後に行うことが望ましいが、建設前の統合も検討する」とした。小中一貫教育のメリットを活かせるよう、小学校校舎の建設場所は、現高原中学校地に併設もしくは隣接とする。こういった方針に関して、保護者や地域住民の理解を得るとともに、給食調理場の整備や統合後の地域活性化策も検討する。
基本方針の素案は、ホームページや教育委員会、産業創生課、ほほえみ館で閲覧できる。3月29日から4月30日まで、町民を対象に素案に対する意見を募集する。
《基本方針案の概要》