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補正合計の実質額は903億余 宮崎県の公共事業実施地区

 宮崎県は2021年度当初予算の公共事業実施地区及び事業費(4月時点)を明らかにした。公共三部の事業費総額は611億7768万円で、前年比157億0387万円の減額。ただし、国の20年度第3次補正予算で措置された公共事業費(291億2754万円)を加えた実質額は、前年と同水準の903億0522万円(同0.7%増)となる。

 宮崎県の21年度当初予算に於ける一般会計予算額は6255億0500万円で、このうち普通建設事業費と災害復旧事業費で構成する投資的経費は1082億1104万円。防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策や、総合運動公園津波避難施設といった単独事業の減額等に伴い、前年比で17.6%の減額となった。

 県が公表した21年度当初予算に於ける公共事業実施地区の部局別事業費は、県土整備部が471億6545万円(前年比142億0167万円減)、農政水産部が92億2815万円(同7億4766万円減)、環境森林部が47億8408万円(同7億5454万円減)で、いずれも前年比マイナス。全体では約157億円の大幅減となった。

 一方で、国土強靱化のための5か年加速化対策を盛り込んだ20年度補正予算の公共事業実施地区では、事業費として約291億円を計上。21年度当初にこれを加えた実質額は、県土整備部が710億6609万円、農政水産部が122億6114万円、環境森林部が69億7799万円で、総額は前年と同水準の903億0522万円となる。

 県土整備部の道路関連事業では、国道448号石波工区(串間市)に11億2964万円、国道447号真幸工区(えびの市)に4億1925万円、国道219号岩下工区(西都市)に12億4877万円、北方北郷線川水流橋工区(延岡市)に10億3525万円、竹田五ヶ瀬線波帰之瀬工区(五ヶ瀬町)に4億3681万円を充てる。

 道路メンテナンスでは、高城山田線の王子橋改良(都城市)に9億1225万円、国道218号の干支大橋補修(延岡市)に6億2670万円、同じく天馬大橋補修(延岡市)に2億9380万円を計上。河川関連では、三財川(西都市)の大規模特定河川事業に5億2200万円、耳川下流(日向市)の水防災事業に2億4310万円を充てる。

 砂防関連では、鹿野遊谷川(椎葉村下福良)の特定緊急砂防事業には2億0900万円を計上。港湾関連では、古江港海岸(延岡市)の津波対策に1億3440万円を充てる。営繕工事では、高鍋高校の空調設備改修に2億0266万円、県営花ヶ島団地の給湯改善に1億5000万円、県営神宮駅東団地の外壁改修に1億円を充てる。

 農政水産部は、塩屋原(串間市)の経営体育成基盤整備事業に2億円、野尻原1期~3期(小林市)の経営体育成基盤整備事業に総額4億7000万円、沿海北部6期(延岡市)の広域営農団地農道整備事業に1億6000万円、上野(高千穂町)の中山間地域総合整備事業に2億円を充てるほか、漁港の水産流通基盤整備事業や機能強化事業に取り組む。

 環境森林部は、山のみち地域づくり交付金を活用した小川・石打谷線(西米良村)の開設に2億円、同じく小川・棚倉峠線(前同)の開設に1億8000万円、中尾地区(諸塚村)の地すべり防止工に1億5200万円、地方創生道整備推進交付金を活用した高千穂・日之影線(高千穂町及び日之影町)の開設に4億2000万円を充てる。

事務所別の事業費一覧