▲写真は式典の模様、挨拶する河野知事
国土交通省と宮崎県、鹿児島県が連携して整備を進めている都城志布志道路のうち、宮崎・鹿児島の県境に位置する「金御岳IC~末吉IC間」(5.8㎞)の整備が完了し、3月28日に開通した。今回の開通に伴い、全体延長約44㎞のうち、約7割にあたる横市IC~志布志ICまでの約32㎞が利用できるようになった。
都城志布志道路は、宮崎県都城市と鹿児島県志布志市を結ぶ全体延長約44㎞の地域高規格道路。このうち、宮崎県内区間の九州縦貫自動車道(宮崎線)都城ICから五十町ICまでの約13㎞を国土交通省、五十町ICから鹿児島県境までの約9㎞を宮崎県、鹿児島県内区間の約22㎞を鹿児島県がそれぞれ整備する。
今回開通するのは、宮崎県が一般県道飯野松山都城線・金御岳工区として整備を進めていた都城市梅北町~県境の約2.9㎞と、鹿児島県が同・末吉道路として整備を進めていた曽於市末吉町南之郷~県境の約2.9㎞の合計5.8㎞。開通前と比べて、当該区間の移動時間がトータルで約4分短縮されるという。
開通前に都城市立梅北小学校で行われた祝賀式典で、宮崎県の河野俊嗣知事は、国の予算で残区間である都城道路に手厚い予算配分が行われ、防災・減災、国土強靱化に係る加速化対策に高規格道路のミッシングリンク解消が盛り込まれたことを歓迎。全線が開通することで、「多機能な役割を果たすことができる」と期待を込めた。
また、都城市の池田宜永市長は、2012年の市長就任時に3割程度だった都城志布志道路の開通率が、約10年間で7割に達したことを説明。関係者の尽力に感謝の意を示しつつ、任期中に県内の残区間が全て開通することを最大の目標に掲げ、引き続き、関係機関と連携・協力しながら、整備推進を求めていく考えを示した。
式典後には、末吉IC付近で開通セレモニーを開催。テープカットとくす玉開披で開通を祝い、警察・救急・自衛隊車両や関係者が乗車した車両とバスが、末吉ICから金御岳ICまで通り初めパレードを行った。同日16時に一般車両の通行を開始した。
金御岳IC~末吉ICの開通により、宮崎県の整備区間は全て開通。残区間は、国交省が整備する都城IC~横市ICの8.7㎞と、鹿児島県が整備する志布志福山線志布志道路(志布志IC~志布志港/3.2㎞)となる。このうち、乙房IC~横市IC(3㎞)は21年度の開通を予定し、同区間が開通すれば、開通率は8割に達する。