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特定技能、ベトナムで教育訓練 建設技能人材機構

▲ベトナムでの教育訓練

 建設技能人材機構(JAC)は、建設分野で特定技能の在留資格取得を希望するベトナム人20人をハノイ市内に集め、初めて現地での教育訓練を行っている。JACの正会員団体である全国鉄筋工事業協会(全鉄筋)が講師を派遣し、技能評価試験(鉄筋施工)の実技試験に備えた教育訓練を始めた。3月9日には、初めての海外での技能評価試験(電気通信)もフィリピンで行った。

 日本に滞在する技能実習生の半数を占めるなど、日本企業からの雇用ニーズが高いベトナム人の受け入れに向け、23日にベトナムで初めての技能評価試験が行われる。

 これに先がけ、受験希望者20人をハノイの第一建設短期大学に集めて、教育訓練を行っている。すでに3月6日までに学科試験のためのオンライン講習を修了。8日から全鉄筋の講師による実技試験のための訓練を開始した。22日まで教育訓練を行い、23日に技能評価試験(学科・実技)を行う。

 一方、電気通信の技能評価試験は、フィリピン・マニラで9・10日の2日間にわたって行われる。試験官は現地に派遣せず、現地の協力会社が運営する実技試験を日本にいる試験官がオンラインで確認する。2週間程度で合否を判定する。

 いずれも、合格者は受け入れ企業との雇用契約、受け入れ計画の認定、入国審査などの手続きを経て、早ければ今夏にも日本で就労を開始する。新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大を受け、特定技能の海外試験はこれまで行われておらず、特定技能の在留資格を取得した外国人は、試験が免除される技能実習修了者らに限られている。