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新たな処理施設の整備など盛る 門川町生活排水対策計画案

 門川町は、2021~30年度を計画期間とする「第3次生活排水対策総合基本計画案」をまとめた。生活排水処理率の目標値(83%)を早期に達成し、更なる処理率の向上を効率的かつ効果的に推進する一方で、経年劣化が進むし尿処理施設「門川町衛生センター」に関して、新たな処理施設の整備に取り組むことを盛り込んだ。

 現行計画が20年度で終期を迎えることから、公衆衛生の向上や公共用水域の水質改善を目的に、生活排水対策の指針と位置付ける第3期計画を策定する。行政と住民が一体となり、公共用水域の水質浄化のための啓発活動に取り組むとともに、合併処理浄化槽による生活排水処理施設の整備を推進し、快適な生活環境づくりを目指す。

 生活排水処理施設整備の基本方針では、南ヶ丘団地を除く町全域で、引き続き、浄化槽設置整備事業を推進することで、生活排水対策を進める。既に各家庭に設置されている浄化槽については、浄化槽法に基づく保守点検・清掃・定期点検の実施を指導するとともに、単独浄化槽から合併処理浄化槽への転換を促進する。

 各家庭から出されるくみ取りし尿や、浄化槽から排出される汚泥(浄化槽汚泥)は、引き続き、門川町衛生センターで適正処理を行うが、衛生センターは稼動開始から39年が経過しており、老朽化が施設全体に及んでいることから、適正な維持管理と処理機能の維持に努めるとともに、新たな処理施設の整備に取り組む。

 新たな衛生センターの整備方針に関しては、衛生処理と資源への再生機能を併せ持つ「汚泥再生処理センター」を基本とするが、従来からのし尿処理施設も含め、今後検討を進める。処理対象物は、町内で排出される「し尿・浄化槽汚泥」とし、施設の能力は、将来的に予測されるし尿・浄化槽汚泥量に対応できるものとする。

 水処理方式は、「廃棄物処理施設整備国庫補助事業に係る汚泥再生処理センター性能指針」に適合した方式を基本とし、これに処理対象物の量や質、地域の実情等を十分に考慮して選定する。このほか、新施設に関しては、汚泥助燃剤化の採用など再資源化についても検討しつつ、費用対効果の検証と合わせて整備計画を進める。

 第3次門川町生活排水対策総合基本計画案はホームページで公開し、2月16日から3月2日まで意見を募集する。寄せられた意見・提案は、計画策定の参考資料とし、町の考え方等とあわせて、環境水道課および町ホームページで公表する。意見の提出先及び問い合わせ先は門川町環境水道課。

計画案の概要