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担い手から選ばれる土木業界へ 延岡建協青年部が勉強会

      

▲写真は勉強会の模様

 延岡地区建設業協会青年部(湯川守人部長)は12月17日、宮崎県延岡土木事務所と合同で勉強会及び意見交換会を開催した。会合には、青年部員や土木事務所の職員ら約60人が参加。日向地区建設業協会青年部の協力のもと、「担い手から選ばれる土木業界になるためにできること」をテーマに、ワークショップ形式で意見を交わした。

 開会挨拶で湯川部長は、日向地区建設業協会青年部が中心となり、施工性向上委員会を立ち上げ、次世代の若者に選ばれる業界構築に向けた活動を展開していることを紹介。活動の輪を拡げるため、勉強会の開催に至ったことを説明し、「建設業が抱える課題を解決するための道筋について、意見や意識を共有できれば」と述べた。

 勉強会でははじめに、日向地区建設業協会青年部の松澤芙美氏が「現場から考える土木の担い手確保について~魅力ある土木業界に~」をテーマに講演。建設業界に於ける深刻な担い手不足を背景に、施工性や地位の向上を図るため、コスト重視から施工性重視の設計に転換するための設計段階での三者検討会の適切な実施などを提案した。

 松澤氏は、深刻な担い手不足が過酷な労働環境や世間の認知不足に起因していることを指摘。コスト重視から施工性重視への転換による施工性の向上、マスコミ等を活用した土木のPR、女性の活躍促進、工事評定の見直しの必要性を訴えるとともに、施工性の向上が担い手確保に繋がるという認識を業界全体で共有する必要性を強調した。

 その後に行われたスタディセッションでは、青年部員と土木事務所の職員が5つの班に分かれて、「建設業の担い手問題の意識共有と建設業界の地位向上への取組」「現場の施工性を上げるための施工性向上の必要性」について、ワークショップを開催。問題点や対策等について、それぞれの立場から意見を交わし、意識の共有を図った。

 延岡土木事務所の横山義仁所長は、講演内容やスタディセッションの発表を踏まえ、「発注者側の考え方を変えることで、実現できることもあると感じた」と述べた。また、受注者・発注者ともに発想の転換を図り、担い手不足の解決に向けた施策を皆で一緒に考えつつ、「これからも一緒に土木業界を盛りあげていこう」と呼び掛けた。