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将来像実現へ目標値など設定 小林市後期基本計画素案

 小林市は、2017年3月に策定した第2次総合計画のうち、22~25年度の4箇年を計画期間とする「後期基本計画」の素案をまとめた。「にぎわい」「いきいき」「まなび」「くらし」の各テーマごとに基本施策を定め、目指すべき方向性や実施事業、目標値を設定するとともに、計画の実現に向けた実施体制を示した。

 後期基本計画の素案には、前期基本計画(18~21年度)の期間中に実施した行政評価結果や、まちづくり市民アンケートにおける基本構想・基本計画・各施策の満足度等を反映させた。各基本施策とSDGsの目指す17の目標を関連付けることで、市の目指す将来都市像の実現と持続可能な社会に向けた取り組みを推進する。

 計画のうち「にぎわい」の分野では、各種産業の振興や戦略的なプロモーションの推進を基本施策に設定。農業の担い手や新規就農者の確保、森林の適正な管理と環境保全機能の維持、中心市街地活性化の推進、体験型の観光地づくり、観光施設等の充実、UIJターン促進のための取り組みの強化などに取り組む。

 また、医療・介護・福祉等の「いきいき」の分野では、市民福祉の充実や高齢者、健康づくり、子ども・子育てに対する支援のほか、地域医療体制の確保を推進。介護サービスの持続可能な制度運営、市民の主体的な健康づくりの推進、仕事と生活の両立、救急医療、災害医療体制の継続・強化などに取り組むとした。

 学校教育や生涯学習、文化・芸術、スポーツといった「まなび」の分野では、新しい時代に対応した教育環境や教育施設の整備、社会教育施設の整備、スポーツ環境の整備などを実施。中央公民館等の老朽化による改築等に併せて、文化的機能を持った複合施設を整備し、各種資料の保管環境も検討することを明記した。

 このほか、安心・安全なまちづくりなどを目標とする「くらし」の分野では、水道施設及び管路の強靭化、市営住宅の計画的な修繕・改修等、木造住宅耐震化の推進、生活道路や自然がけ地、公園・緑地の整備、安心・安全な道路づくりの推進、生活排水処理対策の推進、公共下水道事業の健全経営の確立などに取り組む。

 計画の実現に向けて、積極的に行財政改革を進め、市民ニーズに対応した効率的かつ効果的な行政経営を行うとともに、行政手続のオンライン化をはじめとするデジタル化、公共施設の計画的な修繕・更新・集約化・複合化等によるマネジメントを推進する。

 一方で、課題解決へ戦略的かつ優先的に取り組む「リーディングプロジェクト」には、①人口減少対策プロジェクト②中山間地域対策プロジェクト③健康都市プロジェクト④脱炭素推進プロジェクト⑤自治体DX推進プロジェクトーを設定した。

 基本計画の素案はホームページ等で公開し、市内居住者等を対象に22年1月14日まで意見を受け付ける。意見の提出先は企画政策課。