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県内初試行、市道にスムーズ横断歩道を設置 えびの市

 えびの市は、宮崎県や県警、国土交通省と連携し、宮崎県内で初となる「スムーズ横断歩道」の実証実験を行う。路面を盛り上げたスムーズ横断歩道を飯野小学校及び飯野保育園付近に設置することで、歩道から横断歩道へスムーズに移動できるようになり、ドライバーから歩道上の小さな子どもを見つけやすくする。

 国交省と警察庁は、生活道路の交通安全に関わる新たな連携施策として、ゾーン30(最高速度30㎞/時の区域規制)と物理的デバイスを組み合わせ、生活道路における人優先の安全・安心な道路空間の構築を目指している。その一環として、スムーズ横断歩道を試験的に実施し、効果に係る理解の獲得や認知度の向上を図る。

 スムーズ横断歩道は、横断歩道の前後にサイン曲線の傾斜(ハンプ)を設けて、歩道を10㎝程度盛り上げるもの。歩道と横断歩道が同じ高さで繋がり、歩道から横断歩道へスムーズに移動できる。ゾーン30の入口に設けることで、ドライバーへの注意喚起を強化するとともに、車両相互事故対策としての効果も期待できる。

 神奈川県横浜市緑区や沖縄県浦添市で行った実証実験では、自動車が横断歩行者に進路を譲る傾向が見られたほか、スムーズ横断歩道の本格設置後、速度抑制効果が6カ月後まで継続して確認されたという。ハンプ設置中の振動・騒音の計測でも、ハンプによる周辺環境への悪影響は見られなかった。

 えびの市で行うスムーズ横断歩道の試行設置箇所は、飯野小学校や飯野保育園、飯野地区コミュニティセンターが近接する市道飯野支所通線で、試行設置期間は2022年1月11日~2月6日。試行後に地域住民や関係機関とその効果等について意見を交わし、本格的に設置するかどうかを協議する。