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新町橋整備工事、既設橋梁の撤去等に着手 宮崎市

▲新橋の完成イメージ/市HPより

 宮崎市は、宮崎広域都市計画道路に位置付ける新町停車場線「新町橋」の整備工事に着手した。今年度は、既設橋梁の解体・撤去工事や新設橋台の基礎工事を実施。2022年度に下部工、23年度に上部工を施工し、23年度末の完成を目指している。

 新町停車場線は、JR清武駅から南部に位置する居住地域や工業団地、学園都市に通じる幹線道路。近隣には清武駅のほか、宮崎国際大学や宮崎学園短期大学といった教育施設、複合型の商業施設、宮崎市清武総合支所、住宅などが立地し、通勤や通学、買い物などで多くの地域住民が生活道路として利用している。

 今回の事業区間は、宮崎市清武町船引字新川~清武町木原字新町。橋梁部は幅員が6mと狭く、大型車の離合ができないなど、円滑な交通が確保されておらず、歩道もないため、歩行者や自転車の安全も確保できていない状況にある。また、1965年竣工の新町橋は、建設から多年が経過し、橋梁本体の老朽化も進んでいる。

 こういった状況を踏まえ、市は、旧清武町との合併に伴い策定した新市基本計画に基づき、橋梁本体の架替と周辺道路の整備を一体的に行う「新町停車場線(新町橋)整備事業」に2010年度から着手。これまでに、整備に必要な各種調査や測量、設計、迂回路の整備等を進めており、今年度から橋梁架替工事に本格着手する。

 全体の整備延長は236mで、幅員は14~16m。このうち、橋梁部分の延長は147mで、幅員は14m(車道部7m+歩道部3.5m×2箇所)とする。橋種は4径間プレビーム合成桁橋で、下部工は場所打杭のA1・A2橋台、直接基礎のP1橋脚、場所打杭のP2・P3橋脚で構成。全体事業費は約19億円を見込む。

 新橋に採用するプレビームは、鋼桁とコンクリートを合成し、プレフレクション、リリースによりプレストレスを導入した桁。プレビーム振興会によると、低い桁高での設計施工や道路線形に対応可能な構造、低騒音・低振動、コンクリート桁に比べて軽量、安全で容易な架設を特徴としており、多数の採用実績があるという。

 事業計画によると、21年度は既設橋梁の撤去工事及び新設橋台の基礎杭工事を吉原・九建工業・九建特定建設工事共同企業体が施工。22年度には、新橋の下部工事を行うとともに、橋桁の製作に着手する予定。23年度に上部工の架設工事等を行い、計画が順調に進んだ場合、23年度末の完成を目指している。