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新技術・新工法活用促進へ、宮崎市で説明会 九地整

           

▲写真は説明会の模様

 国土交通省九州地方整備局は11月11日、宮崎市内で2021年度の「新技術・新工法説明会」を開催した。説明会には、県内の建設会社や建設コンサルタント会社、行政の技術系職員らが参加し、新技術活用システムの概要や新技術情報提供システム(NETIS)に掲載されている新技術・新工法について見識を深めた。

 説明会は、社会資本整備に寄与する新技術や新工法を周知し、公共事業での更なる活用を図るとともに、新たな技術開発を促すために九州各県で開催しているもの。主催者挨拶で企画部建設情報・施工高度化技術調整官の岩﨑征弘氏は、説明会の趣旨を説明し、情報共有の場として今後の業務に役立ててもらうよう呼び掛けた。

 九州技術事務所の大杉忠昌技術情報管理官は、九地整管内の新技術の活用状況やNETISの検索・閲覧方法、掲載期間終了技術の取り扱いのほか、国交省の直轄工事で20年度から新技術の活用が原則義務化されていることを説明。新技術を活用した工事で、コスト縮減や工期短縮といった効果が確認されたことを解説した。

 プレゼンテーションでは、県内外で採用実績がある15の新技術・新工法の特徴等を説明。筑波大学発ベンチャー企業の株式会社FullDepthは、水中での構造物点検に使用可能な小型で軽量の産業用水中ドローンを紹介し、クラウドを使用してリアルタイム映像を現場だけでなく事務所でも確認できることを説明した。

 出光興産株式会社は、環境負荷の少ない生分解性油圧動油を紹介し、万が一、油漏れが生じた場合でも、自然界のバクテリアによって分解され、生態系への影響を低減できると説明した。中川ヒューム管工業株式会社は、高土かぶりの埋設管工事で、管と基礎を一体化したパイプカルバートを適用する技術について説明を行った。

 株式会社共立電照は、ソーラー充電式LED街路灯の特徴や、既存のハウジングを活用し、光源のみをLEDに交換するLED光源ユニットのメリットを説明。旭建設株式会社は、移動式クレーンのアウトリガー張出幅と点検完了を旗で明示することで、現場従事者の意思統一を図り、クレーン転倒災害を防止する技術を紹介した。

 宮崎会場のプレゼン技術は次のとおり(発表順)▽産業用水中ドローンDiveUnit300▽環境対応油圧作動油▽パッチシールクロスによる漏水対策工法▽立体視覚による分離方法▽ESネット工法▽ソーラー充電式LED街路灯「恵みの光」▽カメラ式人検知システム▽高圧CSB▽CUP工法▽移動式クレーンのアウトリガー張出確認旗(張り出しOKくん)▽ひび割れへのシールテープ「せこたん」を用いた手動式低圧注入工法▽グラスグリッド▽SMM-Dy工法▽吹付受圧板工法FSCパネル▽V-nas Clair。